日常の中の音楽

ビートルズ?

 音楽というものは不思議なもので、暗く沈んでいるときに明るい音楽を聴くと気持ちが明るくなるし、静かな音楽を聴くと心が落ち着くし、音楽のある生活というのは心を豊かにするものです。ここではジャズだけではなくジャンルに関係ない音楽についての話をしていきたいと思います。クラシックからロック、洋楽から邦楽まで、はたしていかなることにあいなりますか(^^)。


進化しないことが進化?(2003.6.19)

 

 久しぶりに、FMのライブを聴きました(^^)。以前ここでも紹介したことのある大阪出身のバンド、少年ナイフのホームページを見たらNHKに出演するという情報がありまして、なかなかライブに行けない私としてはまさに渡りに船という感じでしたね。

 ライブではドラムにサポートメンバーが入っていたようですが、基本的には姉妹の二人でやっているバンドです。デビュー当時からテクニックの無さには定評がありましたが(^^;)、今現在でも、いい意味でシンプルなメッセージをポップな曲調で押し出してくるところは変わっていません。まあ、細かい所で進化はあるのでしょうが、あえてそういうことを見せないのはさすがです。

 多くのバンドは、常に新しいことをやろうとするあまり、それが重荷になってバンド活動自体がぎくしゃくしたりするものですが、もともとこの少年ナイフのやる音楽というのは、食べ物とか動物とか、身の回りのこととかを歌い込むような感じなんですね。またそれを日本人的な英語で歌って、なぜか海外でも人気が高かったりする。それは、海外のリスナーが日本のアーティストに何を求めているかということの解答にもなっている気がします。

 日本で人気のあるバンドがそのまま海外へ行ったとしても、少年ナイフのようには成功することは難しいでしょう。我々が聴いてもかなり日本人ぽいボーカルというのは、むしろ強烈な個性となり得ます。日本という大きな枠というよりも、バッタもんでも何でもありの大阪のノリがそのまま世界で受け入れられたという感じでしょうか。

 例えば、あえてビートルズやローリングストーンズに近づこうとして日本人がやった音楽というのは米英の人からみると、海外ミュージシャンが無理矢理日本語で歌うごとく、滑稽に映るだけなのではないでしょうか。今回のライブで彼女たちはモンキーズの「デイ・ドリーム・ビリーバー」をカバーしていましたが、別に曲を崩すとかしていないものの、そこにはモンキーズのイメージはまるでなく(^^;)、やっぱり少年ナイフの曲になってしまっているのですね。

 世の中にはいろんなバンドがありますけど、これだけ自分たちの音楽性を変えずに長いことやっているバンドというのは実に貴重な存在でしょう。もうこうなったら、彼女たちには行きつくところまで行きついてほしいものです(^^)。

 

 


2003年のお話

2002年のお話

2001年のお話

2000年のお話

1999年のお話


文章の奏でる音楽へ

ホームへ

ご意見、ご感想をお寄せください

mail@y-terada.com