今さらという気もするんですけど、150万画素(実質は140万画素)というデジカメを買ってしまいました。2003年のお盆期間に、どうやら全国のヤマダ電機で同じ値段を付けて在庫一掃セールをやったらしく、私は19,800円の23%ポイント付きといいますから約16,000円で購入できてしまったことになります。150万画素ならその値段でも高いのではと思われる向きもあるかも知れませんが、このカメラ、静止画というより動画を長時間撮れるということに特徴があります。デジカメは画素数だけではないことを再確認させてくれるこのカメラ。その実力のほどをとくとご覧あれ。
まず、このカメラが他のデジカメと違う点は、画像を記録するのにコンパクトフラッシュやスマートメディア、SDメモリーカードなどのメモリカードを使用しないことでしょう。その代わりに使うのが独自規格である「iD
PHOTO
Disk」です。だいたい大きさは音楽用のMDくらいで、容量は730MBとありますが、実際は700MB弱といったところです。静止画ならこのディスク一枚でJPEGファインで1200枚以上撮ることができる計算になります。
今となっては風前の灯とも言える規格ですが、今ならまだ購入は可能です。一枚3,000円前後という価格は、1GBのマイクロドライブが二万円弱する(2003年8月現在)ことを考えると、購入時にこのディスクが一枚付いているというのはそれだけでもメリットがある気がします。現行のサンヨーの動画デジカメで動画を楽しむためには、本体に加えて大容量のメモリカードかマイクロドライブは必須で、下手をするとメモリの価格が本体価格を上回ってしまう可能性もあります。私の場合安く買えたということと、このる「iD
PHOTO Disk」を使ったストレージ機器、IDS−M1をすでに持っていて、ディスクもすでに二枚あり、カメラに付いていたものと合わせると三枚ありますので、合計でほぼ2GB撮映可能ということで、購入するのに躊躇しませんでした。
ただ、気を付けなくてはいけないところもあります。パソコンにUSB経由でカメラを接続しようとした場合、もうほとんど入手できないパソコン接続キット(キット内にUSBドライバが入っています)が必要になってしまいます。ただそれにはちょっと抜け道があって、USBはそのままでは認識しないものの、IEEE1394ならドライバも使わずにカメラ内部のディスクをしっかり認識してくれます。パソコン接続キットは定価で1万以上しますし入手も困難ですから、安く済ますには外付けのカードなどでお使いのパソコンにIEEE1394端子を付けてしまうのが早道でしょう。
ということで、このカメラを入手したらまず何を用意すべきかということから書いていきましょう。パソコンとの接続がまずは第一ですが、それが済んだらとりあえずはレンズ保護のフィルターを用意しましょう。iDshotのフィルターは52mmですので、しっかりサイズを確かめてから購入しましょう。私は近所のカメラ屋さんで普通に買いましたが、だいたい1500円前後で入手できるでしょう。
ストラップなどは付属していますが、キャリングケースは別売です。でもこれも、今では100円ショップなどで探せばいいのではないでしょうか。あと、液晶画面などを保護するために、文房具店などで簡単に手に入る透明なカッティングシートを切って使っています。あとは必要に応じて予備のバッテリーとかディスクを購入しておけばいいでしょう。特にディスクは700MBが実質3000円ですから、一枚か二枚くらい余分に持っていても荷物にはなりませんし、おすすめでしょう。
では、いよいよ動画についてですが、テレビやビデオなどでスムーズに流れていると感じるくらいの画質というのは、一秒間に30コマと言われています。このデジカメはDVカメラには劣るものの、640×480のサイズで秒間30コマの撮影がディスクが一杯になるまでできるのです。ただ、テープに記録せず、QuickTimeのファイルとして(つまり、ウィンドウズでもマックでもパソコンに取り込めば直接見たり加工できる形式だということ)ディスクに入れていくので、最高画質だと700MB近くあるディスクでさえ8分しか入りません。私のパソコンの処理速度は最高画質だと厳しいということで、何とかテレビ画面に映しても見られる320×240のサイズで利用することが多いです。ちなみに秒間30コマだとディスクに20分ちょっと入ります。この辺はその後、どのように録った画像を使うのかによって違ってくると思います。
ビデオカメラと違って、そこそこ見られる画を撮るにしても、記録時間が短いということをディメリットに挙げる人がいるかも知れません。しかし、人の撮ったビデオ映像を長い時間見せられた人ならわかると思いますが(^^;)、私たちはそれほど回しっぱなしにするだけの題材を持っているとは思いません。ちょっとした旅のメモや、子供の成長記録などは、ちょっとしたビデオクリップで十分です。テレビで出てくる面白ビデオなんていうのも一つ一つはとても短いものですし、気楽に撮ってそ直後にすぐにアクセスできるというのもディスクを使ったビデオの利点ではないでしょうか。ファイルをコピーするだけですぐにパソコン上で見られるというのは、ダビングに時間がかかるテープメディアにはないものですし、もし気に入らなければデジカメと同じように気に入らないものはどんどん消していけばいいし、何度も撮り直しをしていいものだけ使いたいといった用途なら十分なのではないでしょうか。
更に、このカメラは単なる動画だけでなく、8ミリのように一コマ一コマを撮り、それをつなげるように編集することもできます。紙ねんどや人形などを使ったアニメーションだってこのカメラだけでやれないことはありません。花の開花の様子など(ちなみに、このカメラのマクロ撮映能力は強力で、3cmまで近づいて撮ることができます)を時間を縮めて見せるようなインターバル撮映もできます。あとは使う人のアイデア次第でしょうね。
次に、撮ったビデオを配布することについて考えてみます。普通のビデオの場合、データの保管であるとか配布に関してはかなり面倒くさいと感じる方が多いかも知れません。すぐにパソコンにカメラを繋ぎ、DVDディスクに焼くなんてことができればいいのですが、暇も金もないこちらとしましては、どうしても必要なものについてはやるかも知れませんが、そうでないものはテープのままになってしまいそうです。むろん今のビデオはデジタルで記録されていますから、劣化ということに関してはそれほど神経質になることはないかも知れませんが、金もかかるし置き場所も考えなくてはならないし、かなり頭を悩ますところで、それが私に今までビデオを買うのを躊躇させていたことでした。このiDshotの場合、撮った画像をCD−Rに長時間記録できるビデオCDフォーマットへの変換が容易です。画質的にはVHSビデオの三倍速相当と決して良くはありませんが、MPEG1形式というのはマックでもウィンドウズでも、はたまたPDAでも再生可能で、更にパソコンを持っていない人に渡す場合でも、現在売られているDVDプレーヤーでも再生できるものが多くあり、何しろコストがかからない(一枚百円以下)というのが嬉しいです。というわけで、ここではできるだけフリーソフトを使って、iDshotで撮った画像をビデオCDに焼くための方法について説明していきたいと思います。
まず、ビデオCDとして保存するためには、どの程度の画質で記録すればいいのでしょうか。ビデオCDのサイズは、352×240、29.97fps(fpsとは一秒間におけるコマ数のこと)なので、iDshotでの320×240・30fps・FINEから加工してもそんなに影響は出ないくらいと考えました。もちろん、640×480で記録できるに越したことはありませんが、あくまで個人で楽しむくらいのものなら、ディスクで20分少々記録できる320×240でいいような気がします。
できた画像はそのまま使ってもいいですし、いらない部分を編集することもできます。このカメラは簡易的ではありますが、いらない部分をカットしたり、別々のファイルを繋ぎ合わせることもカメラの操作でできてしまいます。画像に字幕を付けるとか効果を付加するとかする場合には専用のソフトを導入する必要がありますが、付属品のAVケーブルで画像をテレビに映しながらやればそれほど作業も大変ではないのではないでしょうか。ということで、お金を掛けたくない方は極力カメラ本体で編集してみましょう。
さて、そうして素材が出来上がったら、次は変換作業です。iDshotで作られる動画ファイルは、QuickTimeを示すmovファイルになっていますので、これをMPEGファイルで、ビデオCD規格に合った形式に変換します。この変換はウィンドウズの場合、すべてフリーソフトでできます。詳しくは以下のサイトを参照していただいた方がいいのですが、特にウィンドウズを使っている方についてはQuickTime導入時にちょっとした注意が必要です。あとはプラグインをダウンロードするなど手間はかかりますが、一度やってしまえば簡単にビデオCD形式にできます。これにより、作ったビデオファイルの配布がかなりやりやすくなると思います。マックの方にはQuickTime形式でとりたてて変換せずにCD−Rに焼けばいいし、ウィンドウズの人には変換したビデオCD形式のMPEG1形式でしたらメディアプレーヤーで読めます。パソコンを持っていない人でも、CD−Rで作成したビデオCDが読めるDVDプレーヤーを持っている人なら(プレイステーション2では不可)ビデオCD形式でファイルをCD−Rに焼いたものを渡せば問題なくテレビの画面で見ることができるでしょう。
おまけ(テレコンバージョンレンズC210を付けてみました)
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