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月曜ゴールデン特別企画「私は屈しない~特捜検察と戦った女性官僚と家族の465日」

 ジャーナリストの江川紹子さんが書かれたレポートを原案にしたフィクションということで、どういう終わらせ方をするかということを中心に見ていましたが、あまりに安直な結論のつけ方に愕然としています。

 このドラマの内容を一言で表わすとしたらこういうことになるでしょう。

「不当に逮捕されてその罪を認めるよう検察に圧力をかけられた女性官僚が、本人の強い意志と弁護団の力によって無罪になってよかったですね。それにしても証拠をでっち上げた検察はとんでもないところです」

 しかしながら、題材となった郵便不正事件は、元々とある国会議員および、その議員の所属政党のイメージを落とすために仕組まれたのではないかという疑念もあります。ドラマでは不正な書類を作った官僚が個人でやったにしても、罪を認めた本人にえせ障害者団体からの利益供与があったのかどうかすら暗示されていません。不当逮捕された女性官僚も、自分を陥れたのは誰なのかというのがもっとも知りたいことなのではないでしょうか。だとしたら、そういうところまで突っ込んで(フィクションだと最後に断っているのですから、そういった演出も許されるはず)出すことが、当初この女性官僚をあたかも大罪人のように批判したマスコミでもあるテレビ局の取るべきバランス感覚ではなかったのでしょうか。

 いつの世も、勝ち馬に乗るように大勢の決した論評をなぞるように発言するのは簡単です。マそうした価値観ではなく、あえて発言しづらいことを暗示という形でも表現しようとするところにフィクションたるドラマの面白みがあるのだろうと思います。こんな見る前から結果が予想できるドラマを流しているくらいなら、通常の番組構成のほうがどれくらいよかったことか。

 しかし、国会議員役の伊藤四郎さんははまっていました(^^;)。あれなら今後、小沢一郎氏のドラマを作ったら本人役にぴったりなのでは。伊藤四郎さんと言えばコメディアンという先入観で見てしまいそうになりますが、役者としては、個人的にはお蔵入りになった戸塚ヨットスクールを扱った映画「スパルタの海」であの戸塚宏校長を熱演しているという話があり、ぜひ見てみたいと今さらながら思い出してしまいました。

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