この歌は、私自身の経験の中で、渡辺はま子さんのものを最初に聞きました。今回、いかにこの歌が数奇な運命に翻弄されてきたかということを追ったドキュメンタリーとして見ていたら、実に興味深い事が出てきたので書いておくことにします。
元々この歌は日本の歌ではなく、中国の上海で作られた歌でした。当時の日本は大陸への憧れを国民に喚起するためか、大陸歌謡とでも言うべき中国に関する歌が流行していきます。日本で発売されたレコードは渡辺はま子さんもので、番組では周旋(実際は「旋」の字の左が「王へん」)・李香蘭・鄧麗君(テレサ・テン)の歌が流れていました。
今回、渡辺はま子さんの長女の方に取材をし、中国で慰問をしている中、中国国民党へ向けたラジオ放送で「何日君再来」と「蘇州夜曲」を歌ったという当時の従軍手帳に書いた日記が見付かりました。その放送を聴いたと思われる中国の方の印象というのが実に興味深いものです。続きを読む
ハンドルマン 2007年07月07日(土)08時16分 編集・削除
渡辺はま子については、「流行歌手たちの戦争」
にも書かれています。