ここにはあえて書いていませんが、民放の2時間物のサスペンスはかなりの数を見ています。そうした中から「相棒」や「浅見光彦シリーズ」が連続ドラマへと昇格していった今年の後半ですが、そういった謎解きドラマの陳腐さを圧倒的に再確認させてくれたのが今NHKBS2とハイビジョンで再放送されている「刑事コロンボシリーズ」だったりします。コマーシャルタイムはカットされても賞味2時間弱の謎解きと、その半分の時間にすべて詰め込まなければならない作り手の大変さは理解できますが、一話完結ではコロンボにはとうていかなわないという印象です。だからといって、スペシャルドラマとして脚本も演出も十分に練られたはずの、古畑任三郎シリーズも、オリジナルを決して凌駕することはできないわけで。
そんな中、これをサスペンスドラマというには多少躊躇するものがあるものの、6回シリーズの「金曜ドラマ 行列48時間」はコロンボのような謎解きではありませんが、藤田宜永さんの原作をテレビ向きに演出し、最後まで飽きることなく面白く見ることができました。今のところ、私の見た中では今年ベスト1のドラマです。続きを読む