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AMラジオのジャズ番組

 インターネットのおかげで、さまざまなマイナーなものについてもある程度の情報が得られるようになったのは嬉しいことです。個人のちっぽけな情報でも、その情報によって得るものがある人もいるでしょうし、そこら辺は相互扶助の精神でやっていきたいといつも思っています。続き

 さて、そんな中やはり従来のメディアの影響は少なくなるどころか逆に多大であると感じるところがあります。静岡ではちょっと遅れて放送があったのですが、関西発の深夜バラエティ「探偵ナイトスクープ」で、沖縄のダイビングショップの広告に出ている女性は誰かという依頼をやっていたのですが、現地沖縄のショップを取材し、ロケをしていたのですが、そこのショップがやっているブログでは普段全くコメントが付かないのに、その件について書かれたところにはいきなり100以上のコメントが付いているのですね。私自身もテレビで出たものについて、ネットで検索することが多いので、今あるあざとい企業広告などは見ませんが、テレビやラジオの情報をインターネットでうまく補完してくれるというのは実にありがたいことだと思っているのです。

 今これを書いているのが日曜の深夜なのですが、これからの時間、静岡県だけで聴くことのできる全国でも珍しいAMのジャズ番組があります。SBS静岡放送の始まって30年になる長寿番組「インビテーション・トゥ・ジャズ」がそれなのですが、パーソナリティの同局アナウンサー今村政司氏がいなければこれほど長くは続かなかったでしょう。音楽番組の中でジャズというのは、なかなかスポンサーを得るのが難しいのか、以前はゴールデンタイムにも放送されていたのが今やほとんど聴く人がいないだろうと思われる日曜深夜の放送休止前というスケジュールになってしまいました。ちなみに、この番組名を頼りに静岡放送のサイトにたどり着いたとしても、この放送局は全くこの番組についての情報をサイトに載せていません。内容を把握するには毎週聴き続けるしかないという、実に情けないことになっています。恐らく今村氏が同局を去ることになった場合、番組自体がつぶれてしまうでしょうが、これはまさに日本のジャズ愛好家とその周辺が抱える問題と同じ、ジャズという文化が個人の手にかかって支えられているということを再認識させてくれます。

 静岡県内ではかなり広い範囲でニッポン放送が聴けるということもあって、車で移動している人については日中であっても地元の静岡放送にダイアルを合わせない人が私の周りでは多いのですが、番組内容を比較してもそれほど魅力的な自社制作番組を作っていないのではないかとも思えます。これはなにも静岡県だけの問題ではなく、地方で営業をしている放送局すべての問題だと思います。もう少しちゃんとネットで情報を流し、多くの人が聴きやすい時間に流して欲しいですが、一つだけいいこともあります。というのも、ちょっと前、車で四国へお遍路の旅をしていた時、確か徳島県周辺でダイヤルを合わせたら、たまたま放送休止の局が多かったためか何とカーラジオからこの番組が聴こえてきたのでした。AM放送は夜になると長距離受信が可能なのですが、日曜深夜ということで民放ラジオが終わっていたということもプラスに働いたのかも知れません。以前はNHKも深夜はやっていなかったので条件は良かったのですが、今はラジオ深夜便がありますのでちょっと厳しいかも知れないものの、興味のある方は日曜深夜2500~2600に1404KHzに合わせてみてください。

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耳成法市 2007年01月30日(火)22時20分 編集・削除

米シカゴの公共FMラジオ局(WBEZ)では、来年1月より、ジャズとブルースが消えるとの事。これは、シカゴJAZZ協会が、反戦運動をしている事への、反発と見られます。
チャーリー・ヘイデンなどの、プロテスト・ソングが、日本のJAZZ界で見られないのは、寂しいところ。

進駐軍音楽の域に留まっている方も、少なからず見受けられるし、日本のJAZZは地下室で、こじんまりと収まってる、大人しい感じも受けます。これは、日本語のJAZZヴォーカルが未発達という、大きな要因からでしょうか。