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W-ZERO3〔es〕とCUTkey

 今年一年を振り返ってみて、物事を勝ち負けでしか見ないような人たちが目立ったような気がしています。株で巨万の富を得れば世間およびマスコミがこれみよがしに持ち上げるのですから、普通の人でもある種の勘違いを起こすのでしょうか。企業の活動そのものについても勝った側が一人勝ちで、負けた方はそれまでの財産をあまりにも呆気なく整理して撤退してしまうのですから、これからの日本を考えた時、一極集中の弊害が出ないのかちょっと心配になります。続き

 企業活動は利益が上がらなければ駄目だということははっきりしていますが、撤退によって私たちユーザーの選択の幅が狭まってしまうというのはこれから顕著になっていくでしょう。今年そうした動きの中でショックだったのが小西六とミノルタが合併してできたコニカミノルタが、カメラ事業から撤退してしまったことです。今後もデジカメ市場は厳しくなり、今利益を上げている一眼レフタイプのものでも安売り競争が行なわれれば、競争そのものについていけなくなるメーカーも出てくるでしょう。一人勝ちというのはいいように思いますが、それがユーザーの選択の幅を狭めてしまうということならば、あまりいい事とは思えません。撤退した方にも面白いものはありますし、負けたからといって具体的なアイデアの価値が落ちることは決してないのです。

 今日、たまたまインターネットの通販サイトで見付けたのが住宅メーカー「ミサワホーム」が販売していた片手用キーボード「CUTkey」でした。これはフルキーボードの脇にあるテンキーのような形をしていながら、フルキーボードの機能を詰め込んでいて、日本語の入力を2~3ストロークでローマ字打ちできるように設計され、更にすべての入力を片手で行なえるように工夫されたキーボードです。その昔、NTTdocomoの出したPDAやメール端末に採用された入力方式でしたが、この製品はすでにメーカーの開発が打ち切られており、今では「お」を打つのにキーを5回反復して押さなければいけない非効率な入力を中・高校生が行なっているのが周知の通りです。

 以前このページでも書きましたが、現在私が携帯電話やPHSで文字入力をする際には、2ストロークで日本語が出る「ポケベル入力(ベル打ち)」のできる機種を使っています。ただ、携帯電話のキーボードというのはあまり長文の入力にすすめられるものではなく、ちょっとしたメモやメールにはいいですが、このような長いブログの文章を作るということになったらもうお手上げです。ベル打ちでもないのに、携帯電話で小説を書いている人もいるということですが、その人は私に比べて大きく人生の大事な時間をタイムロスしていると思いますね(^^;)。ただ、外出先ではどうしても両手でのタッチタイピングが無理な場合もあります。今まではベル打ちでしのいでいたのですが、何と今回、メーカーページではパソコンでの動作しか確認されていなかったCUTkeyが、W-ZERO3〔es〕にUSBホストケーブルを差し込んだところ、全ての機能が問題なく使えてしまったのでした。普通のキーボードと違って場所をとらず、左右どちらの手でも入力できますから、あまり周辺の目を気にせずにちゃんとした文章を書こうという気にさせてくれます。

 今回、通販から注文後、問い合わせフォームがあったのでW-ZERO3〔es〕の動作について問い合わせたところ、担当の方から丁寧なメールをいただきました。その説明によって多分動くだろうなと思いつつ試してみたら予想以上の結果で、私自身がちょっとびっくりしています。残念ながら製品自体もショップにある在庫限りという感じですので、興味のある方は今のうちに手に入れておいた方がいいかも知れません。今回私が購入した製品の明細は以下のリンクをご参考に。

http://www.cutkey.jp/VC201_PAGES/index/con_index1.html

 また、取扱ショップについては、こんな解説ページを併設しているところがあります。

http://www.vshopu.com/souldout/mhvc201/index.html

 このリンクの通り、ドライバCDなしでも動くからこそ、W-ZERO3〔es〕でも動くのですね。帰省の電車の中で使うには最高の入力環境だと思いますが、今からだとそうした用途に間に合わないのが残念ではありますが。

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耳成法市 2006年12月30日(土)22時56分 編集・削除

私は日本語を打つときは、通常、2本指か3本指で打ちますが、10分間で400文字台(ワード準2級レベル)です。左手の親指をA、人差し指をE、後は右手中指で。英語以外の外国語を学んでる人には、ローマ字配列のホームポジション位置から外れるので。

欧米の一流新聞記者は電話で話しながら、右手一本指にて、500文字台で打つそうです。

長方形のキーボードだと、40才以上の方は、肩が懲りますし、人間工学的な立体曲線で作られたキーボードは、高価で且つ、かさ張りますから。

パソコン嫌いの方々は、タッチタイピングを強制させられ、嫌悪感を催すからとの事。

携帯型で、指でもなぞれる、手書き引力式(タッチ液晶タイプ)の使い易いのが有れば、読めない漢字でも早く入力できるので、便利ではないかと思います。

管理人 2006年12月31日(日)00時44分 編集・削除

携帯型のパソコンで、キーボードがなく画面にペンで入力できるものが来年あたりには広く出てくると思います。その種のものでは手書き入力をサポートすると思いますが、問題なのは機械の認識能力でしょう。残念ながら、個人の書き癖を学習したとしても認識率100パーセントとはいかないのが難しいところです。同じ問題でマイクによる音楽認識についても、いったん違う文字が出てきた場合どう修正するかというのが、パソコン嫌いの方にとってはつまずきの種になるのですね。そういう意味からすると自分で文字を打ち込め、変換をすることによって決定することのできるキーボード入力というのは廃れることはないでしょう。私が考えるキー入力の早さというのは、自分が清書して書く文字の早さが出れば十分だと思います。あとは、その人がどのくらいの頻度でどの程度の文章をパソコンで作るかにもよるのでしょうが。そして、聞いた話によると、タイプライターから脈々と続くアルファベット圏の人たちの入力方法には、両手によるタッチタイピンクを使っていないで、両指一本ずつで入力している人も割と多いのだとか。

片手キーボードについては、両手打ちとは全く思想が違うので、これはこれで面白いですね。携帯電話のキー入力と違うのは、パソコンのフルキーボードの機能が全てテンキー型のサイズに収まっていることです。義務感ではなく、あくまで自分の生活を豊かにするためにキーボードに親しみつつ打ち方をマスターしていければと思っています。