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功名が辻 「種崎浜の悲劇」

 今回わざわざ大河ドラマの内容について触れようと思ったのは、実に今の世界情勢と合致するような事を本日扱っていたと思ったからです。今回の内容をご覧になっていない方のために簡単に説明すると、山内一豊が関が原の後、長曽我部氏の領地であった土佐を治めることになるのですが、山内家に従わない一領具足を一掃するため、はかりごとを用いてその勢力を一掃してしまうのですね。これは、徳川家からの圧力があり、いつ自分が改易になり、路頭に迷うことのないようにという考えあってのことですが、この時代には話し合いで平和的に交渉するというよりも、直接命のやり取りをしなければ事は収まらないという事情もありました。それが徳川の世が長く続く中、内乱が起こらない平和な世になったのですが、まさに今、世界の国々の中には今から400年前の日本のように直接命のやりとりをしなければ事を収められない国もあるのです。続きを読む

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耳成法市 2006年11月27日(月)22時14分 編集・削除

一昨日、カンヌで最高賞パルムドールを受賞した『麦の穂をゆらす風』を観て来ました。初日初回から満員でした。大英帝国による圧制の下の、アイルランドが舞台です。暴力は結局、悲しみの惨劇しかもたらさない。とは言え、絶望の余り、暴力に走らざるをえなかった人達を、非難するのも酷過ぎる。事の最初に、非人道的な残虐を繰り返し、立場の弱い側に、憎悪を植えつけてきた事が問題なのだと思う。
国策映画が続く日本映画界も、擦り寄り報道を繰り返す報道各マスコミも、だらしなさ過ぎるから、この悲劇が叉、繰り返されようとしている。

管理人 2006年11月29日(水)00時20分 編集・削除

コメント元発言で例に挙げさせていただきました山内一豊の件についても、多くはその場をまずしのぐために暴力に頼ってしまっています。民衆の憎悪が為政者に向かずに同列の人たちに向いてしまうのは、それだけ為政者の側が狡猾だからということもあるのかも知れません。

何にでも批判的な見方しかしないというような「批判」がこちらにもあるかも知れませんが、何もかも上から流れてくる情報のみを鵜呑みにするだけでは、いざという時に自分の判断自体ができないということにもなりかねません。このようなことを書き連ねているのには、人に読んでいただくということもありますが、文章を書きながら自分でも考えるという側面もあります。