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事故の教訓を生かすのは同業者のみにあらず

 北見市でのガス中毒のニュースを見ていて、また新たにライフラインが管理されているということを実感しました。今住んでいるところは、以前都市ガスを引いていたのですが、自宅前のガス管が漏れていたため、通報でガス会社の車が来たことがあり、それからはLPガスに変更しています。そういった事情から、今回の事故については本当に人ごととは思えません。続き

 今回の事故は、冬場雪に閉ざされていて、室内の暖房をガンガンかける事が必要な地域で起こっただけに、どうして毎年の点検がきちんとされていなかったのか、これは不二家の不祥事以上に深刻な問題をはらんでいるでしょう。というのも、ガスは危ないから使わないということをすぐにできる人たちはそれほど多くないのではないかと思うのですね。例えば、暖房をガスから電気に変えたとしたら、もし長時間停電が続くようなとんでもない異常気象や事故が起こった場合、家の中はどうなってしまうのか。石油も高値が続いていて、全面的に燃料を変える事が経済的な事情ですぐにはできないお宅も多いでしょう。ちなみに、北海道ガスが作成しているページで、今話題のガスによる発電によって暖房や給油をまかなうシステム内の説明で、燃料別の光熱費データ比較というのが以下のページにあります。

http://www.hokkaido-gas.co.jp/product/ecowill/p04.html

 個人的にはこうしたシステムというのは、もし停電によるライフラインのストップがあったとしても、ガスが供給されていればという形で、自然とライフラインのバックアップが取れる分、進んだサービスだと思っているのですが、それはガス会社の根本である、ガスの供給自体が危うくなっているのではどうしようもありません。

 北海道ガスはこれからきちんとした対応を取られることが望まれますが、今の日本の企業の中には、別の業種でもまだまだ表に出てこないながら、こうした事故の一歩手前で杜撰な事をやっているところは少なからずあるのではないでしょうか。不二家も雪印の不祥事を他山の石としていればここまでの経営危機に陥ることはなかったはずです。今回の悲しい事故を見、それを機に体質を改めるところが多く出て、結果的に同様の悲劇が起こらないようになってほしいものでありますが。

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