言うまでもなく漫画家の水木しげる氏の物語で、本日は東京オリンピック前の東京を舞台にしてその貧乏神に取り付かれたような生活を描いていました。電気を止められるほどの貧乏だったということですが、ここのところの水木家の生活ぶりは、貧乏の本質をあぶりだしているようで興味深いです。貧乏になればなるほどいろんなところから搾り取られるというのは、社会が悪いのか本人が悪いのか。役所はこうした貧乏人の力に全くなってくれないのは昔も今も確かで、まだこの頃は消費税がないのが救いだったでしょう。もしこれから消費税が上がって、このドラマのような生活に窮する人たちがいたとしたら、とてもじゃないですが生活が成り立つとは思えません。消費税は平等な税制という話もありますが、同じ物から同じ税率で取るということは、生活費が少なければ少ないほど家計を圧迫する割合が増えていくわけで、税金の無駄遣いがこれからも続くのだとしたら、それこそ生活困窮者が爪に火をともすように使われた中で配分された税金がみすみす無駄になる現実もでてくるかも知れません。消費税増税が生活への負担とならない高所得者層はそういうことは考えないかも知れませんが、これからの日本の最悪のシナリオを考えると、ドラマの中の水木家よりもさらにひどい状況が多くの家庭に現れる可能性もあるのです。
こういったドラマを作るNHKはやはりすごいと思われる方もいるかも知れませんが、私にはどうも気になることがあります。水木家にはテレビこそないみたいですが、以前質屋から受けだしたラジオはあったように記憶しています。ちなみに、ラジオの聴取料がなくなったのは1968年5月ですから、これまで水木家に死刑執行人のようにやってきていた公共料金の集金人の中には当然NHKもいたはずです。しかし、それをあえて描かないというのは水木さんが聴取料不払い主義者だったか(^^;)、あえてNHKの悪いイメージ(水木さんらの家族の生活を現実に脅かすのですから)をひた隠しにしたかのどちらかでしょう。個人的には敢えてNHKの集金人を死神役の俳優でやってほしかったですが。
耳成芳一 2010年06月13日(日)05時54分 編集・削除
スウェーデンの様に、税金が、老後の生活や、怪我や病気をした時などへの、医療・社会福祉や教育費・社会財へと、確実に還元される制度が確立されているのなら、少々高くても、とは思いますが、今の日本では、一般会計の三倍と言われる、特別会計は未だ手つかずですし、米軍への思いやり予算や、原発、もんじゅ、六ヶ所村・核燃料再処理工場へは、湯水の如く垂れ流し。企業の内部留保や宗教法人への課税も掛けないと、納得できません。
スウェーデンの所得格差は五倍以内だそうです。マルクスも「五倍程度が望ましい」といったそうな。
水木氏がNHKラジオの聴取料不払いだったのは、今後の不払いへのネタと成りそうです(笑)。私の姓も東出雲が発祥地みたいなので。