記事一覧

忌野清志郎さんのこと

 昨日まで四国へ出掛けていたせいもあり、新聞テレビのない生活を送っていたのですが、世間で騒がしいニュースも全く知らないでいました。忌野清志郎さんの訃報はこちらに帰ってから知り、愕然としています。私自身RCサクセションのファンということはないのですが、忌野さんの本物を見抜く目というのか、音楽に対する真摯なまでの姿勢というのは常に注目してきた事は確かです。続き

 高校生の頃、回りの友人の多くがRCを聴いていたようですが、個人的にはそれを覚めた目で見ているような感じでした。当時は洋楽のロックは聴きましたが、日本のロックよりはジャズに魅力を感じ、のめり込んでいたという事情が大きく影響していたように思います。そんな中、日本のロックに私が注目をするきっかけを与えてくれたのが、ジャズミュージシャンとして活躍していたDUB(旧 どくとる梅津バント)だったのです。ファンの方々は御存知でしょうが、この2つのバンドは一緒になってアルバムも残していますし、特にホーンセクションの梅津さん片山さんはRCのツアーに同行して、厚みのある音を聴かせてくれていました。といっても、それを知ったのは私がDUBにのめりこんだ後でしたからかなり後になります。その後、日本のジャズマンとロックミュージシャンの共演はJAGATARAでもありましたが、RCサクセションの事がなければJAGATARAに梅津さんらと同じ生活向上委員会の篠田正巳さん、吉田哲治さんらが参加したかどうか。今でこそいい音楽ならジャンルを問わず共演することは当たり前ですが、当時はそれほど自由ではなかったような気がします。ジャズの範疇を少々はみだしている生活向上委員会出身のジャズミュージシャンを起用したのは、RCのメンバー入れ替えを頻繁にくり返したことからしても、それだけバンドの音に対するこだわりが半端ではなかったのだと思えるのです。日本のロックとジャズを融合させたと言う意味でも、忌野清志郎さんの音楽シーンに与えた影響は大きいと思います。

 最後に、個人的な思い出を一つ。忌野清志郎さんに直接かかわりのある事ではありませんが、学生時代、前出のDUBのコンサートを学園祭で企画したものの、たまたまリーダーの梅津さんがコンサート当日に別の仕事が入ったと連絡が入りました。それが確か明治大学での忌野清志郎さんとのジョイントコンサートだったのでした(^^;)。どちらも断わるわけにはいかないということで、コンサートを終えてこちらに来るまでの前座として、三宅伸治さん率いるデビュー間もない頃のMOJO CLUB、そしてDUBのメンバーと一緒に急遽やってきたのが、忌野清志郎さんのコンサートに当日ゲスト出演していたという事で同行した近藤房之助さんでした。おかげで当日のコンサートはDUBの曲だけでなく、近藤さんの歌も入り、ジャズとブルースのエキスが半々といった趣になりましたが、当日のコンサートで一番受けていたのが近藤房之助さんだったという事もありまして、まさに災い転じて福となった出時事でした。それもこれも、忌野清志郎さんが梅津さんをコンサートに誘わなかったら起こらなかったわけで、間接的にではありますが大変お世話になったことをここに報告させていただきたいと思います。どうか安らかにお眠り下さい。

コメント一覧

ずんずん 2009年05月06日(水)20時23分 編集・削除

なつかしいミュージシャン名がたくさん!!

わたしもとくにRCのファンだったわけじゃないし、
当時はクロスオーバー(のちのフュージョン)が好きで、
その後は黒人音楽に傾倒していったので、
清志郎のことは、寺田さんと同じように、
ちょっとさめた目で見ていました。
にもかかわらず、亡くなってみると、こんなにショック。
最近youtubeで聴き直してみてるんですが、やっぱりすごい。
生きてる間に気付いていればライヴに行ったのに…。

管理人 2009年05月06日(水)23時34分 編集・削除

ずんずんさん コメントありがとうございます。

清志郎さんの事は他にも思うところがありますが、アルバム「カバーズ」が東芝EMIから発売中止になった時の事が特に印象に残ります。当時、いわゆる原発反対運動をされている方が運動のシンボルとして担ぎ出そうとした時、あえて拒否したところなど、ミュージシャンという立ち位置のままブレることがなかったんですね。これに限らずさまざまなトラブルを起こしつつ葬り去られる事がなかったのは、そうした意識の賜物だったと思うのですが、結局のところそれが、自らの命を縮めることになった(歌い続けるため癌の手術を拒否したとのこと)というのは実に皮肉なものです。

人との出合いというのは、たとえそれが有名人であっても、会いたいと思ったら一度は会っておくべきだと個人的には思っています。コンサートや講演会など、たとえ一方通行であっても、その人の持っている雰囲気を直に感じ取り、後の世代の人にも伝えることができますし。そのためには、お互いにさまざまな所にアンテナを張っていたいものですね。

コメント投稿

投稿フォーム
名前
Eメール
URL
コメント
削除キー