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小さい事ですが……

 昨日甲府では、実にさまざまなお話をしたのですが、その中でちょっと出たことに、いわゆる「自己中心的」な人間が増えたなということがありました。具体的に何がどう自己中心的なのかという事柄はいろいろありますが、そんな話をしていたからでしょうか、なぜか帰りの電車の中でそんな人種と会うことになってしまいました。続き

 その人(20代くらいの男)は、まだ若そうな車掌さんを呼びとめ、甲府(実際は甲府以降の無人駅)から豊橋へ行くのに、無人駅から乗ったのでキップを買えなかった。車内で青春18キップ(JRグループが学生の長期休暇中に出す企画キップで、普通列車乗車に限り5回(5人で1回でも可)分を乗り放題にするきっぷ)を売ってくれと要求していました。車掌さんは車内での発売は無理なので、乗車駅から次の有人改札がある身延駅までの乗車券を買った上で、多少列車を待たせるから身延駅で降りて18きっぷを自分で買ってくれと提案していたのですが、その男は無人駅から乗った分の料金を払おうとせず、やりあっていました。どうなるだろうと横目に注目していると、車掌さんの方で、上からの意向では正規の料金を支払ってもらいたいが、何とか自分(その車掌さん)の裁量で、正規の料金を払ったことにして処理することになってしまいました。

 さらに驚いたのはこの男、車掌さんがいなくなった頃を見計らって電話を掛けていて、その電話の中で、JRと格闘している、(乗車区間の料金を請求した)やり方が気にくわないなどとあまりにも自分勝手な言い方で逐一状況を報告していて、車掌さんが泣いて無理を通したという格好になったことで、超ラッキーなどと言って笑いながら電話をしていました。

 こういう場合というのは、いくら同じ車両に乗り合わせたとはいえ、車掌さんの方でそうしたやり方をよしとしてしまったのですから、こちらが突然怒り出したとしてもどうしようもないのですね。かといって、恐らくこの男はこうした事例を積み重ねることによって同じようなキセルまがいの事をやり続けるだろうと思うと、正義感というよりも、こうした人たちの料金不払いが積み重なることで、鉄道会社自体も料金の値上げを検討するかも知れず、こうしたゴネ得を許すような現場の対応について批判されるべきだと思ったわけです。

 というわけで、今日になって、身延線はJR東海の管轄ですから、そちらのホームページを通じて、事の明細について細かに記載し、この若い男のやり方は問題ないのか?(つまりは、他の人が同じ事をやっても同じように乗車分を請求されることはないのか)という質問を送ってみました。はっきり言ってJR東海から解答自体が来るのかわかりませんが、もしこうしたやり方は問題ないというような回答が来たらそれはそれで面白いことです。これを読んだ皆さんもこの事例を主張しさえすれば、あえて無人駅から乗車することで合法的に安く鉄道が利用できるということになるわけですから。

 私はむしろ、こうした報告が上がることで現場での処理が是正され、本当にどうしようもない場合をのぞいて、払えるのにあえて払わないという、いわゆるゴネ得を許さないような状態になってもらえればと思います。もし同じ乗り方をした何の知識もない人がいたとしたら、車掌さんはきっちり正規の運賃を請求し、きちんと徴収することは間違いないわけです(下手をしたら甲府~豊橋間のだいたい4千円ぐらいの料金を請求するでしょう)。こずるい知識で理論武装した小悪党にだけ支払いを免除するならば、社会の情勢はみんなで悪いことをやってでもいいということになってしまうでしょう。こんな事でもいくらか社会を動かせるのかわかりませんが、回答がありましたらまたここで報告させていただきます。

コメント一覧

耳成法市 2007年03月12日(月)21時24分 編集・削除

その若造の、電話での振舞いは、品の無い行為と思います。
甲府以降の無人駅が、甲府乗車と同じく認められる、特例区間か、どうかは知りませんが、無人駅からの乗車ならば、車掌が乗車証明書を発行することも出来、若造の側に、筋が通っている可能性が有ります。青春18きっぷの購入条件については、知りません。

若い車掌さんが、毅然とした対応を取れなかったのは、未だ、鉄道料金体系に未熟で、勉強不足だったと、思われても致し方ないと思います。

新幹線が通ってから、距離が短くなったのに、在来線と同じ距離の、乗車料金を取られた例が、過去に多く存在していました。

また、JR東北、特に八戸駅のサービスは最悪です。
新幹線から在来線特急への乗り換えは、社会主義国的でした。乗り換え時間たった10分、それも連絡橋を渡らなきゃ為らないのに、途中の検札口で長蛇の列、自動検札口はタッタ3箇所。しかも、北海道と規格が違い、乗客の3分の1は引っかかってる(切符を入れた処に戻る)。駅員は僅か二人。重い荷物を抱えているのに我知らぬ顔。年寄りにとっては地獄です。
今度、似たような場面に遭遇した場合は、緊急避難条項を適用し、改札横を強行突破しようと思っています。

管理人 2007年03月12日(月)22時01分 編集・削除

本日のブログに詳しく書きましたが、いくら車内で乗車証明を発行したとしても、無人駅できっぷは売っていないわけであり、赤字対策として無人駅として存続しているということを考えると、どの駅でも同じようにきっぷを買える(この場合は通常のきっぷではなく、18きっぷのような券売機では買えないきっぷのこと)ようにすべきだという論理は、いかにも自分勝手で無理があります。

ちなみに、請求された有人駅までの料金は700円程度で、それを払いたくない(どうも、お金がないというわけでもなさそうだった)ためにごねているといった印象でした。車掌はとにかく面倒を起こしたくないといった対応がみえみえで、クレーム処理能力に劣る印象がありました。大都市では駅員に暴力をふるい、そのまま人ごみにまぎれて逃げてしまうような事例が頻発していますが、今回乗車した身延線は単線で逃げ場がないので、もしトラブルで乗客から暴力を振るわれるような事になったらすぐに警察に通報すればいいだけなので、もっと強気に出てもいいような気がしました。

これも当り前の事ですが、社会に出て仕事を任されるということは、どんな状況でも対応できるプロとしての行動が要求されます。今回のようにあまりにひどい状況に接した時には、むしろ相手のためを思ってクレームを出してあげる心遣いが必要ではないかと思いますね。

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