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平凡社 コロナ・ブックス「作家の旅」

現在販売中の表題の本に竹中労さんの沖縄の旅について写真入りで紹介されています。紹介文は小浜司さんによりますが、唄者との写真もなかなかよろしく、改めてまた沖縄に行きたい気分にさせてくれます。

本の方は総勢15人の作家の旅についてゆかりの方々が書いた文章と、本人の原稿などの資料をふんだんに載せていてこんな本を読んでしまうとますます自分の旅のショボさが際立ってくるというのもあるのですね(^^;)。とりあえずは本屋さんで手にとってみて立ち読みされるのをおすすめしておきます。

ここのところ別ブログで旅に関する話を書くつもりが、旅自体の話は全く書かず、下準備と脳内旅行の話ばかりになってしまって恥ずかしい限りなのですが、今度の連休こそ行ければあてのない旅に出てみようかなと思ったりしています。

何事もタイミングが大事

 小沢民主党代表が次回の衆議院選挙に、地元の岩手から出ないという話がまたそぞろ聞こえてきました。これはもちろん、自民党で盛り上げている総裁選に対する対抗措置であろうと思いますが、いわゆる「お国替え」の場所が公明党の太田昭宏代表の地元・東京12区かも知れないと期待を持たせているのは、それはそれで面白いことです。

 こんな状況だからこそ、三一書房さんには竹中労さんの「聞書・庶民烈伝」の下巻を早く出して欲しいのですが、当初7月下旬の発売だったはずが、もう9月下旬になろうとしているのに、まだ出ませんね(^^;)。書評欄などでもなかなか「庶民烈伝」が出てきませんが、個人的には下巻の発売を待って書評を出そうと思っている方が多くいるのではないかと想像しています。ちなみに、かくいう私も同じ事を考えていて、レビューは改めて上下をじっくり読んでからしようと思いつつこんなに時間が経ってしまいました。続きを読む

聞書・庶民烈伝 出ました!

 掲示板の方にも書きましたが、以前から出る出るとこちらも書いておきながらなかなか出版されなかった、竹中労さんの本『聞書・庶民烈伝』が6月25日に三一書房から発売されたという一報を受けましたので報告させていただきます。以下のリンクは三一書房さんのページです。

http://www.san-ichi.co.jp/cgi-db/s_db/kensakutan.cgi?j1=ISBN978-4-380-07216-1

 今回は上下巻という形で出版され、下巻は7月発売とのことです。待たれていた方には待望の出版であろうと思います。私も早いところ手に入れたいと思っています。

モノの買いどきとは?

 たまたま今日、いつかは読みたいと思っていた高橋徹著「古本屋 月の輪書林」(晶文社)を手に入れました。先日は永江 朗著「インタビュー術」(講談社現代新書)も手に入りました。どちらも新興古書店チェーン店で105円の棚に収まっておりました。前者は竹中労さんに関する目録を作る過程含め、古書店主の日常をを日記形式で綴った一冊。後者は一般的なインタビュー技術を探っていく中で、竹中労さんの「鞍馬天狗のおじさんは」の中での嵐寛寿郎氏へのインタビューについて言及している箇所があります。これらの本は出た当初からその存在は知っていましたが、つい買いそびれてそのままになってしまっていました。本来ならそのまま入手不能になり、大いに悔やむところだったのかも知れませんが、ほぼ最安値でたてつづけに手に入ってしまったというのも不思議なところです。続きを読む

星新一 一〇〇一話をつくった人 最相葉月 著

 たまたまこの本が出ていることを新聞の書評で知り、何とか2日間かけて読み終えました。ファンの方々にとっては年を経るごとにどんどん老け込み、嫌味の多い付き合いづらい老人になっていくさまはちょっと耐えられないかも知れませんね。著者としてはここまでしてリアリズムを貫く必然性を確信していたのかも知れませんが、人物評伝として書くなら、目標とした1001話を書き終えた後にあった魂の孤独というくらいに抑えておいてもいいような感じを持ちました。それほど、晩年の星新一さんというのは読んでいて悲しくなるほどでしたから。続きを読む

二人のマンガ家の対照的な本

 とりたてて意図して探していたわけではないのですが、ここ最近、二名の漫画家の作家活動に関するひどく対照的な本を手に入れました。その一つは「キャプテン」「プレイボール」「チャンプ」などが代表作として挙げられるちばあきおさんの没後10年を機に編まれた『ちばあきおのすべて』という、作品解説と周辺の人たちの声をまとめた週刊少年ジャンプ発行元が出した本(その後、ちばあきおさんのマンガ全集へと続く企画本のような感じ)。もう一冊は、昨年さまざまな賞を受けたことでも有名になった吾妻ひでおさんの『失踪日記』です。こちらの方は彼がメジャーでやっていた頃の秋田書店とは全く関係ないところから出ています。続きを読む

坂口安吾生誕百年によせて

 本日の朝日新聞「私の視点」欄に、作家で仏文学者である出口裕弘氏による坂口安吾生誕百年についての文章が載っています。安吾は小説家として世間に認知されていますが、彼の活躍していた時代、小説だけではなく社会のさまざまな事について論じていた彼のことですから、今安吾が生きていたらと思うのは出口氏だけではないでしょう。ただ、今の世の中は小説家だけでなく、いわゆるテレビに出てくるような有名人に聖人君子であることを要求します。そんな時代に安吾のような人が放り出されたら、そのあまりの放言・奇行は格好のマスコミの餌食となり、かつての岡本太郎氏のようにテレビによって消費されるだけの存在にもなりかねないでしょう。続きを読む

万引の先にあるもの

 万引きに関するテレビニュースを見ていましたが、今は本でも一冊単位ではなく、気の弱そうな店員のいる時を狙って堂々と数十冊をもっていくような感じで悪質化しているようです。もちろん、窃盗という罪の大きさはありますが、こうした行為が日本中で広まることによって、私たちの便利な生活も変わらざるを得ないということに、当事者である万引きをする人たちは気付いていないようです。続きを読む

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