記事一覧

録画中継はドラマに劣る

 このテーマでは何回も同じ事を書いていますが、書き続けることが大事だと思うので敢えて同じ事を書こうと思います。世界バレーを中継したTBSは、野球の日本シリーズの中継を放棄して、女子バレーを優先しました。この事自体はスポンサーあっての民放ということでそこまで糾弾するのは可哀相だと思うのですが、相変わらずの録画中継には我慢できません。

 日本とブラジルの準決勝は、放送開始の19時前に大興奮の場面を迎えていました。私はネットのスコアのみ更新されるサイトで、35対33という大熱戦を制した場面を直接見ることはできませんでした。2セット連取でこのまま勝てるかと思ったものの、以降3セットを取られて敗退したのはご存知の通りです。ちなみに、日本の敗戦が決定した時にテレビ中継ではまだ2セット目を放送していたというのは皮肉と言うか何というか。

 さすがにこの結果を知っている中、無様に負けて行く姿を見ることがわかりきっているのに続けて見ようとは思いませんでした。生中継と言うことで言えば、衛星ではアジア大会の模様が生中継されていましたし、日本シリーズも生中継でどうなるかわからないからこそ視聴率も上がったのだと思います。

 今回のような中継方法をやめさせるためには、バレーボールの中継はすでに勝敗が決した状況でそれらしく放送していることを多くの人に知らせる必要があります。それで見たいと思われる人はそのまま見ればいいし、すでに結果がわかっているならダイジェスト放送で見るという人もいていいでしょう。

 スポーツ中継とテレビ局の編成は、サッカーのように延長のないスポーツならいいのですが、いつ終わるかわからない中継ということになると難しい問題をはらんでいることは事実です。ただ、将来に向けて明るい展望もあります。先日、NHKで早稲田対慶応の東京六大学野球の優勝決定戦を中継した際、アナログでは午後四時で中継が終了しましたが、デジタル放送では別チャンネルでそのまま試合終了まで中継することで、野球を見たい人には配慮したものになりました。同じ総合テレビの中でも複数のチャンネルを同時に放送できるということは、スポーツ中継終了後のドラマを見たい人と、そのまま延長してスポーツの結果を見届けたい人の両方にメリットがあります。今回のバレーボールは最初から放送時間をずらしているので、この方法でも生の臨場感を見ることができないことが問題だと思いますが。