あっという間に今年もあと一日となってしまいました。派遣労働者で首切りに遭った人たちはどうやって年を越すのか心配になりますが、政府とは関係のない民間から援助の手が差し伸べられている現状を見るにつけ、まだまだこの世も捨てたものではないという気がします。ただ、路上生活者の年越しというのは困難がつきまといます。最近ではお店などは1日から営業しているものの、肝心の仕事を年末年始は休むため、食にありつくためには支援団体の炊き出しに頼らざるを得ないという現状はバブル景気の頃から変わっていません。特に心配なのは、今回の派遣切りで初めて寒空の下に放り出されたような人たちです。以前、東京の山谷地区を記録した映画の上映をお手伝いしたことがあって、山谷周辺を歩いたことがありました。その時、こうした生活になる可能性は誰にでもあるものだということを実感したのですが、こんな形でその心配が現実のものとなるとは思っていませんでした。
来年へに向けての展望という点では悲観的にならざるを得ないと思いますが、心配なのは精神的に立ち上る気力を失ってしまうことだと思います。物事には常に波があり、一時は1リッター200円に行くのではないかと言われたガソリンも今では100円そこそこになり、先物取引で原油を買い付けた人たちは軒並み大損していることでしょう。つまりは経済でも何でも、いつまでも下がり続けることはないということです。株のように会社が倒産してしまえば0になることはありますが、人間にはいつでも上昇するチャンスを持っていると私は思っています。今年いやな事があった方も年の変わりめという区切りをきっかけにして、いい年になるようにお祈りしております。本年の更新は今回で最後になります。この一年ありがとうございました。