電子手帳が壊れた日

 

無惨な状態のPilot まずは左の写真をじっくりとご覧ください(^^;)。笑い事と言ってしまえばそれまでなのですが、こんなにひどく割れてしまっては復旧は不可能です。それでも、常にデータシンクロを行っていて、この状態になってもシンクロはできたので、データそのものは全く失われることはありませんでした。しかし、日常に使うデータは全てこの中にあり、紙の手帖では全て代替えできません。特に住所録は変更が激しく、電子ファイルの方が優位です。一応紙の手帖にはスケジュール関連だけ一緒のものを書いていたのでとりあえず膨大な住所録をどう持ち歩くのか、それをすぐに考えなければならなくなりました。

 一番簡単なことは同じ機種である日本版WorkPadを買うことなのですが、値段が49800円(^^;)。最近は一部の店舗では値下げしていて、39800円で購入することもできるみたいですが、それでも電子手帳が4万円です。旧機種のi-Macが99800円で買える時代、これはいくら何でも高すぎるのではないのか(^^;)。それにつけても金のない現在、もう少し待てば同じPalmOSの走る廉価版がアメリカでは170ドルぐらいで出ているらしいし、もうちょっと待てば半額ぐらいに下がるものを高い金を出して買うというのもばからしい。そうは言ってもどうしようもなかったら日本版WorkPadを買うしかないと、銀行からなけなしの5万円を下ろしてきました(;_;)。とりあえずできるだけ安いコストで、現状復帰を狙って新しい電子手帳を物色することにしました。

 まず考えられるのが、新品にこだわらず積極的に中古を狙っていくこと。その扱いのしやすさとデータのシンクロのしやすさに置いて、日本版WorkPadのPalmOSは理想に近いものがあります。廉価版を将来的に購入し、今回買うものをそのバックアップとして意味づけるとしたら、機能は最小限で、データは一応やり取りできればいいし、中古でも何ら問題ありません。希望としてはシャープのモノクロザウルスが安くあればと思っていたのですが、何というか、電子手帳のことをよく知らないというか、ほとんど私の希望に近いものが破格値でとある中古ショップに出ていたのです\(^o^)/。

 それは、ザウルスと同じシャープから出ている『PCwiz』という電子手帳。一昨年の11月頃に出たといいますから約二年前発売で、カタログにも現行機として載っています。グレードは上位機種のPA-Z900というものなので、興味がある方は店頭でカタログなどを見てやってください。定価が35000円のところ9000円という値札に、速攻で購入を決意してしまったのでした(^^;)。その周りには各種電子手帳と呼ばれるものが同じような値段で置いてありましたが、はっきり言ってレベルが違います。その辺のことを知っている人がいたとしたら、こんなとんでもない値段は付けないでしょう。ちなみに、私の行きつけの某パソコンショップに今回導入した機種よりグレードの低い機種が展示処分ということで置いてありました。その値段は定価26000円を1万円引きというもので、店頭で触られている分、程度は少し悪い。それだけを考えてもよくあんな値段で出ていたものだと思わずにはいられませんでした。

 そんなことを興奮気味に書いていても、あんまり皆さんには伝わらないかと思いますので(^^;)、少しこの機種の特徴を書いていくことにしましょう。実はこの機種、別売りのソフトやハードを揃えることによってデータシンクロできるのです。ただ、発売から時間が経ってしまっているので、なかなかすぐにソフトを揃えるのが難しい。予算的には12000円から15000円くらいと本体の代金を合わせても2万ちょっとと、予算である5万からは相当に安く上がるのです。特に市販のスケジュールソフトと簡単に同期が取れる『Intellisync for PCwiz』には食指を動かされたのですが、未だスケジュールソフト(Outlookなど)を使ってないので(^^;)最初から購入しなければならないのと、カタログから見たホームページでは同じ『Intellisync』でもWindowsCEやWorkPad版の製品は値段が書いてあるのに、PCwiz版だけは直接販売となっていまして、今後のことを考えるとそこまですることもないだろうと購入を諦めたのでした。さてさて、閑話休題。さすがに技術的な進歩というものは凄いもので、手書き文字認識の精度は上がっています。あと、便利なのはそのまま書いたものが画面に残り、瞬時に呼び出せる『クイックメモ』の存在です。とりあえず何をしていても呼び出すことができるというのはザウルスにもない機能です。それから国産でない電子手帳を使う期間が長かった私としては、英和・和英辞典の他に『岩波国語辞典第五版』がそのまま入っているというのは嬉しいことです。使わなくなっても小型の携帯辞書として使えますからね。使わなくなったらといえば、この電子手帳はメモリー電池がなく、電池不要のフラッシュメモリーを使っているというのもポイントが高い部分です。とりあえず寝かせて置いて緊急時にすぐに使えるというのは、考えたくないことですがまたこんな不幸が起こったときに心強い見方になってくれるであろうことは容易に想像できます。

PA-Z900と赤外線通信 そうなると後は今あるデータの中の住所録を移すことだけです。たまたま出かけたパソコンショップにデータ移管可能な国産スケジュールソフトがありました。よく見ると携帯電話のケーブルや、他のシャープ製品(最新のザウルスアイゲッティやコミュニケーションパルまで)、ウィンドウズCEとも連携可能だという多機能さにも惹かれて、大枚11000円で購入してしまいました。シンクロと比べて、左の写真にあるように専用の赤外線ポートを使った光通信のためかそのスピードに不満は残りますが、ほぼ2万円で現状のデータを電子手帳に移すことができました(^^)。ついでに今まで入れる気もなかった膨大な人の電話帳が携帯電話に入りましたし、まさに転んでも只では起きないという言葉がぴったりの買い物となりました。とは言っても急に予期せぬ2万円が飛んでいったことにはかわりはないわけで(;_;)。皆さんも電子手帳の扱いには充分気をつけましょう。しかし一度事が起こってしまったら、素直に代替機を買うことを考えないで、他の方法も考えてみることも一つの選択肢として持っていてもいいのではないでしょうか。(99.10.17)


モバイルエッセイへ

モバイル第一主義へ戻る

ホームへ

ご意見、ご感想をお寄せください

mail@y-terada.com