SANYO DSC-MZ2

SANYO DSC-MZ2

 最新型のコンパクトデジカメは、そのコンパクトさとともに、最近では電池の持ちについても売り文句にするようになりました。そういう意味で言えば、このカメラは大きさもありかなり無骨なスタイリングで、電池の持ちもかなり悪いという評判のカメラでした。ただ、単三型ニッケル水素電池二本で動き、機能のほうも盛り沢山で、しっかり充電したバッテリーを多く持っていれば、現在でもさまざまな場面で活躍してくれるカメラです。私は中古で9千円弱で手に入れましたが、最近ではこれがどこでもお供するカメラになっています。ここではその機能を中心に紹介していこうと思います。(2006年1月に新機種購入のため放出しました)


1.動画性能と電池について


サンヨー電池カタログ このカメラは私の持っている中で最も数の多い、200万画素のカメラです。ただ、搭載しているCCDのサイズが1/1.8インチと一番大きいのが特徴です。これはサンヨーのデジカメにおける特徴である、動画性能を支えているもので、それが静止画撮影の際にも生きてきます。動画は640×480では秒間15コマ、320×240では秒間30コマが選べます。そして、動画の長さには5分というタイムリミットがあることも注意しましょう。マイクロドライブを使って高画質の動画をメディアいっぱい撮りたいような場合は、この後継機種であるDSC−MZ3を選んだ方がいいでしょう。電池もリチウムイオンの専用電池となり、電池の持ちも改善されていますので。ただ、ビデオCDクラス(VHSビデオの3倍速くらいの画質)のものでいいというならば、こちらでも我慢できると思います。ちなみに、320×240の秒間30コマでは128MBのコンパクトフラッシュで3分強撮影ができます。電池の持ちが悪く、自然放電してしまうニッケル水素電池でも、安く高容量なものが出てきていますので、次第に電池問題は解決されつつありますし。

  このカメラには購入時にサンヨーのニッケル水素電池が付いてきまして、その容量は一本1600mA(min)でしたが、左の写真にある2003年12月のカタログに載っている電池の容量は2150mA(min)となっていて、将来的には更に容量がアップする余地が残されています。現在の価格ですと4本セットで1500円前後ですし、古くなった低容量の電池は他の家電製品への転用も可能ですから、最近サンヨーからも発売になった、リフレッシュ機能付き充電器と併用するなどして電池の管理にさえ気を付けられれば、長い目で見ると単三型の電池を使っているMZ2のコストパフォーマンスは高いと言えるのではないでしょうか。

2.連写と静止画

 次に動画に付随するのかも知れませんが、連写機能について書いておきます。200万画素の大きさをフルに使い、高画質でも0.1秒間隔で8枚(ノーマルでは15枚)撮れます。露出を変えつつ連写することも可能ですし、連写したものの中からベストショットのみを保存できる機能も付いています。連写の場合シャッタースピードも1/10000の設定がありますので、照明などを工夫すれば、ミルククラウンの撮影なんてものにも使えるかも知れません。また、野鳥など動きの激しいものでも、俗に下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる式ですが、光学ファインダーで対象物を追いかけながら連写をすることで、写りのいいものをピックアップできます。先ほどの128MBのメモリカードでは静止画なら高画質でも180枚あまり(ノーマルなら300枚ほど)撮れますから、マイクロドライブを用意しなくても、静止画を主に撮るのなら、あまり残りを気にしなくてもいいのかなという気もします。

 次に静止画についてですが、フルオートの他にもマニュアルでシャッタースピードや露出を決めることができます。シーンプログラムもついているので、夜景とか特殊な設定が必要なものについてはカメラ任せにしてもそこそこの絵が撮れてしまうのはうれしいですね。そして、サンヨーのこのシリーズに付いているのが「ワイドレンジショット」というものです。これは連写機能を使い違う露出で撮った2枚の画像をカメラ内で処理することによって、白トビや黒ツブレを抑えようとするものです。以下にその違いがわかるように二枚のサンプルを載せます。

ワイドレンジショット切ワイドレンジショット入

 空の色が薄い方が通常のオート撮影で撮ったもので、濃い方がワイドレンジショット機能を使って撮ったものです。空の色だけでなく、樹木の感じで比べていただいても、その違いがわかると思います。どちらがいいかは好みもあるでしょうし、一概には言えないとは思いますが、カメラの構造上、フィルターが付かないということで、こうした機能も積極的に使えば、多くの状況に対応できるということもあるでしょう。

 

3.お散歩カメラとして

 以上、いろいろと書いてきましたが、電池のストックを用意し、短い周期で交換するような使い方がこのカメラを使うのに合っているのではないかと思います。とりあえずこれ一台で動画も連写も静止画もそこそこのものが撮れますから、日常持ち歩くお散歩カメラとして及第点を与えてもいいのではないかと思います。ただ、何度も繰り返しますが、このカメラは単三電池二本でマイクロドライブでの動作を保証するため、かなり電池の残量があっても電池切れの表示になってしまう特徴がありますので、できるだけ大容量のニッケル水素電池を、リフレッシュ付きの充電器でしっかりメンテナンスをして、短いサイクルで使い回すような使い方をお勧めします。出先で電池がなくなっても、アルカリ電池ではほとんど撮れないと思いますので、その辺は注意が必要でしょう。そういう意味では同じ200万画素のコンパクトデジカメでもオリンパスC−2あたりはシンプルなだけあってかなり電池が持ちますね(^^)。これはどちらがどうということではなく、カメラの個性ということです。コンパクトフラッシュやマイクロドライブが使え、単三充電池で動き、静止画や連射もそこそこというカメラに未練を残しつつも、今回放出となりましたが、安くて状態のいいものが出ればまた手元において置きたいものでありますが。

 


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