ジャケットの絵は埴輪です。だからというわけ時もないのでしょうが、内容は円熟した魅力のテナー、高橋知己さんのトリオのスタンダード集です。これもしかして、ブラインドテスト(題名やミュージシャンを明かさないで、演奏者とアルバム名を当てさせるお遊びのこと)をやったら、日本人がやっていると思う人は少ないのではないでしょうか。私はニューヨークのライブスポットには行ったことはありませんが、日本人が大挙して押し寄せるようなところでない場所では、このようにリラックスしている演奏が日夜繰り広げられているのではないかと、想像がたくましくなります。ライブの場所は当然アケタの店ですが、私たちはニューヨークに行かなくても、これだけの演奏が聴ける立場にいることを証明するような一枚です。知己さんには、これ以降、オリジナルを中心にした作品もありますが、そちらもいいんです。まあ、その話はまた後で。 1.アウト・オブ・ノーフェアー(Green-Heyman) 高橋知己(テナー・サックス) 1994年6月18、19日 同7月29日
2.ライク・サムワン・イン・ラブ(Van Hensen-Burke)
3.マイ・リトル・スウェード・シューズ(C.Parker)
4.リフレクションズ(T.Monk)
5.イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ(D.Brubeck)
6.パハプス(C.Parker)
是安則克(ベース)
楠本卓司(ドラムス)
東京西荻窪 『アケタの店』 ライブ
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