武田さんが亡くなったということは、当時かなり大きな衝撃で、明田川さんがライナーでも書いているのですが、フジテレビが『東京ジャズ症候群』というドキュメンタリーを武田さんメインの構成で放送しました。そのテーマ曲のように番組で使われたのがこのCDの題名にもなっている「アイ・ディデュント・ノウ・アバウト・ユー」なのです。1989年の終わり、武田さんの追悼ライブがアケタの店で行われました。そのライブのためにかなり手間をかけて配布資料が作られたりして、やはり武田さんは巨人であったのだとしみじみ思ったものです。その時は渋谷毅さんのオーケストラでしたが、そのオーケストラが最初に録音したCDにも武田さんの演奏が収録されています。ここでの武田さんは、表題曲はともかく1と3は武田さんの多様性を伝えてくれる感じがします。最後の明田川さんのソロですが、これが武田さんへの思いが伝わってきて素晴らしい。最後に弦が切れてしまうので、聴かれる方は注意して聴いてみてください。 1.エレクトリック・アケタ(明田川荘之) 明田川荘之(p,syn,オカリーナ) すべてアケタの店でのライブ
2.アイ・ディデュント・ノウ・アバウト・ユー(D.エリントン)
3.エアジン・ベイブリッジ・ロード(明田川荘之)
4.リフレクション(T.モンク)
武田和命(ts)
山崎弘一(b)
米木康志(b)
石渡明広(ds)
亀山賢一(ds)
1、3 明田川、武田、山崎、亀山 1987年9月16日
2 明田川、武田、米木、石渡 1988年6月10日
4 明田川ソロ 1988年4月2日
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