1989年8月18日、テナーサックスの武田和命さんが亡くなったという話はとあるジャズ雑誌の告知で知りました。私がジャズを聴き始めたきっかけは山下洋輔さんの後期トリオで、武田さんもバリバリのフリージャズを吹いていたのをホールコンサートで聴きに行ったこともありましたらその想いはなおさらでした。でも、最初はあの独特の風貌に引いていたのですが、印象が変わるきっかけになったのが、とある野外ジャズフェスティバルにおいてでした。 1.ルビー・マイ・ディア(T・モンク) 武田和命(ts) 1989年1月26日
確かその時は、このアルバムで共演している古澤良治郎さんが「良治郎バンド」でレゲエっぽい演奏を繰り広げ、全編にお祭り騒ぎ的雰囲気が漂っていました。そんな中登場したのが「武田和命カルテット」。そこでの演奏は、まさにここでやっているようなモダンジャズで、とっても格好良かった(^^)。まさにお祭り騒ぎだけのジャズだけでない何かを私に教えてくれたのが武田さんであり、今までジャズを私が聴き続けているのも、元はといえば武田さんのスタンダードを聴いたからとも言えます。生前出したリーダー作の「ジエントル・ノベンバー」(新星堂のレーベル・オーマガトキで再発CD化されました)も素晴らしいですが、亡くなる直前に演奏されたこの演奏も素晴らしい。現在も再発されていて聴けるそうなのが嬉しいですね。
2.グッド・ベイト(T・ダメロン)
3.ソウル・トレイン(T・ダメロン)
4.ナウ・ザ・タイム(C・パーカー)
5.ロンリー・ウーマン(O・コールマン)
6.イエスタディズ(J・カーン)
吉野弘志(b)
古澤良治郎(ds)
東京西荻窪 アケタの店 ライブ録音
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