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秩父宮記念雲海を走る第31回富士登山駅伝

 実は毎年楽しみにしている、この富士登山駅伝ですが、全国ネットという放送形態からか、残念ながら全て録画中継のダイジェストとなっています。それでも豪快に下り、大転倒を起こすシーンを見たいがために多くのファンが注目していると思います。しかし、今年の編集は全く不満が残るもので、ちょっとした編集であれだけ魅力のあったソフトが詰まらなくなってしまったと多くの人は思ったことでしょう。続き

 富士登山駅伝は、「駅伝」という名前が付いてはいますが、たった6人で富士登山をおよそ3時間ちょっとでやってしまうということからわかる通り、陸上競技というよりも登山という色あいが濃いものです。今回の成績を見ても、マラソンランナーや箱根駅伝で好成績を収めている一般ランナーや大学生を抑えて、一般の部では群馬山岳連盟が優勝しましたし、一般の部とは別次元の強さを誇るのが地元にある滝ヶ原自衛隊(滝ヶ原駐屯地)のチームだったりします。滝ヶ原自衛隊は今年の正月に行なわれた実業団対抗のニューイヤー駅伝に出場しましたが、それは今年記念大会ということで全体のワクが増えたということでの出場でしたから、必ずしも日本のトップ級のランナーを揃えているわけではありません。登山という過酷な状況の中で力を発揮するための訓練の賜物だと思いますし、もしこの駅伝に日本のトップクラスの長距離ランナーが出場したとしても滝ヶ原自衛隊チームには勝てないでしょう。

 ここ数年あまりにも自衛隊チームと一般チームとの力の差が明らかになったため、今年からは自衛隊チームを先に出発させ、表彰も一般の部と自衛隊の部で分けるような形になってしまいました。今回の放送はそうした運営上の問題からなのか、実力的に劣る一般チームの中継が主で、自衛隊の部が映ったのはほんの3分ぐらいとなってしまいました。

 個人的に自衛隊という存在を承認するのかという問題は置いておいて(^^;)、明らかに実力が劣る人たちを見せられるというのは大いに不満が残ります。今日から始まった高校野球がなぜこれだけプロ野球が廃れかけている今でも人気があるか考えるに、郷土意識の高まりを利用していることの他に、一切のハンディがなく、生のまま延々と演出なしで流しているからだと思います。生中継しろとは言いませんが、やはり強いチームをしっかりと追いかけることは必要だと思います。ここのところスポーツ中継において、不必要な演出やスタジオでの喋りなど、純粋にスポーツを見ているこちらとしては、余計なことをせずに生で流してくれと思われる中継が頻発しています。

 先週からさまざまな事が言われているボクシングですが、判定はともかく、TBSは世界陸上の時と同じように、試合開始時間がいつなのか明らかにしないまま引っ張り続けたことに悪意を感じます。スポンサーがあるとはいえ、すぐ中継が始まると思ってテレビを見ていた人たちの貴重な時間を奪っているという認識がテレビ局にどれほどあるのか。また、録画放送をあたかも生中継のように放送する局もこれから大きなイベントを迎えますね。高校野球にしろワールドカップにしろオリンピックにしろ、なぜ多くの人がテレビの前で熱狂するのか、番組製作者はもっとしっかり考えるべきではないでしょうか。

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