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スポンサー偏重は視聴者にとって良いのか?

 ここのところ、テレビを見ていないことはないのですが、正直言って何か書こうという気になる番組が少ないというのが現状です。秋の改変期にはさまざまなバラエティが放送されたものの、長丁場ずっとテレビの前に陣取っている人たちがどれだけいたのでしょう。さすがに興味深く見ていたのは、プロ野球のリーグ代表決定戦ぐらいですが、報道によると日本シリーズの放送が地上波で一部なくなるといったこともあるそうです。というわけで、今回は野球の日本シリーズを放送しないテレビについて考えてみます。続き

 最近になって野球に興味を持たれた方にはあまり意識されない事かも知れませんが、以前の日本シリーズはナイターではなくデーゲームが基本でした。というのも、11月という寒い時期に行なうため、夜の開催は観客にとって苦痛を伴うものになってしまいます。しかし、最近では空調設備を完備したドーム球場を持つ球団も増え、昼間だと生で見られないという人のためということもあり完全にナイターに移行してしまっています。そうしてナイターになったことで、スポンサーが付かず、テレビ放送できないというのはまさに悲劇ですが、この流れは今後そう変わることはないだろうと思われます。

 何しろ今のテレビというのは、スポンサーさえ付けばたとえそれが録画放送になったとしても生中継の野球よりバレーを優遇します。先日終わったばかりの世界体操選手権は、あれだけ日本チームが活躍したのにも関わらず、私たちはその瞬間を生で見ることができませんでした。それは、体操にスポンサーが付かないからということなのでしょうが、スポンサーが付くスポーツだけが偉いというなら、オリンピックの時だけマイナースポーツの選手を持ち上げるような姑息なことをテレビ局はやめたらいいのにと思いますね。

 残念ながら今の現状は、見たいスポーツ中継を必ず見るためには、CS放送にお金を出すしかありません。ただ、私のようなどんなスポーツも最高のものを見たいというような人のために、例えば注目の試合の放送される一日分だけ購入できるようなパックは用意されていません。スカパーの全チャンネルにおいて、現状の基本料金でチャンネルごとの一日料金を設定してくれれば、あまりにも地上波がつまらない時だけではなく、たとえマイナーなスポーツでも注目すべき試合の際には多くの人が見るだけの魅力を持つようになると思います。スカパーにはサッカーや野球に特化した料金体系はあるものの、それでは逆にドイツのブンデスリーガが見られなかったりしますし(なぜか生中継はフジテレビ系)、サッカーだけ取っても完全ではないのですし。

 このままアナログ放送が終了し、新しくBSチャンネルが増えることになりますが、どういう選択基準でああした決定になったのか、後々物議をかもし出す予感がしています。今回の日本シリーズ放送に限らず、あまりにも利権と金にまみれたチャンネル争いの周辺が見えた時、テレビはゲリラ的に中継するネット配信に駆逐される気がしてなりません。

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