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ラジオで北朝鮮は救えるか?

 ここのところにわかに騒がしくなってきている北朝鮮の動静ですが、拉致被害者救出を目指して、北朝鮮に向けての短波放送があるというのを知り、昨日ちょっとダイヤルを合わせてみました。短波放送を聞くことができるラジオが必要ですが、こちら静岡からですと方向が全く違うので、ちゃんとした短波ラジオで聞いたのですが、内容をあまり良く聞くことはできませんでした。しかし、電波の状態の悪い中、とぎれとぎれに流れてくるラジオからの声を聞いていますと、まるで何十年前かにタイムスリップしたかのような感じに襲われます。ちなみに、その放送についてのホームページがありますので、興味のある方はどうぞ。続き

http://senryaku-jouhou.jp/shiotsuu.html

 多くの人がインターネットを使って瞬時に世界中とやりとりができるこの時代、ラジオでの情報発信というのはどこまで効果があるのかという事はあるかと思いますが、上のリンクを見ますと、世界各国からの受信報告があるそうです。アメリカで拉致被害者についての映画が作られたことで多くの人にこうした現状を知ってもらえるということと同じように、ラジオ一台あれば世界中で聞くことのできる可能性のある短波放送での発信というのも、そう捨てたものではないと私は思います。もっとも、北朝鮮のラジオ・テレビというのはチャンネル固定式で、国内で手に入れられるラジオではこの放送を含む多くの放送を聞くことはできません。更に、北朝鮮当局は放送の周波数に妨害電波をかけているということで、例えば短波ラジオを大量に上空から投下するとかしない限り、放送は人々の耳には届かないでしょう。今、核実験をちらつかせながら強硬な態度を取り続ける北朝鮮が一番恐れているのは、アメリカの攻撃ではなく、人民に外の世界の事を知られてしまうことなのではないでしょうか。

 ひるがえって日本側から見ていく時、核実験前についてもさまざまな心配事はありますが、むしろ核実験後にアメリカがイラクの時のように攻撃を仕掛けるような事になったら、それこそ大変なことになります。直接攻撃を受ける可能性さえ出てくるわけですから。そんなことをするよりも、今ある防災ラジオのようにハンドルを回して充電し、短波放送を聞くことのできる小型ラジオを北朝鮮国内でことごとくばら撒くなりした方が、それこそベルリンの壁が壊れた時のように人民が率先して現体制についてNOと主張することになるのではないでしょうか。

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耳成法市 2006年10月06日(金)23時15分 編集・削除

ジェンキンスさんも、中波ラジオの固定ハンダ部分をはづして、NHKの英語ニュースをコッソリ聴いていた様に、NHKや中国・ロシアの中波・放送局を聴いている人達は、割と多いと思います。夜間ならば中波の電波は、かなり遠くまで届きます。日本海で操業中の日本漁船が受信出来る様、NHKの電波は強力ですし。
また、北から中国やロシア極東地方へ出稼ぎに行って、帰ってきた仲間の口伝え、日本からの古雑誌、等で、時間の差はあれ、主だった情報は伝わっていると思います。それ故、あんなに多くの脱北者が出ている訳ですから。

管理人 2006年10月07日(土)01時52分 編集・削除

NHKのラジオの中でも、秋田の第2放送が出力500KWという大出力で、昼でも長野あたりまで、夜には四国の方まで聞こえるそうです。これは、外国局の混信がひどいため、そこまで出力を上げざるを得なかったとのことですが、第2放送が放送を休止する時間を利用してNHKが施設を利用させても面白いのではという意見は私がここに書くまでもなく多方面から出ているようです。それが実現できれば、実際に拉致被害に遭われている方々が放送を聴くチャンスは増えるのではないかと思えます。