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ザ・スクープスペシャル 「ママは犯人じゃない!?大炎上!火災鑑定士が暴く“愛娘放火殺人”灰の中に眠る真実」

この番組では、ある裁判を通じて自白だけに頼り、自白を強要する取調べによって無期懲役となった裁判を検証するとともに、取調べの可視化について検証しています。代用監獄の中で拷問まがいの取調べが行なわれているのではないかという疑念は、実は新たな悲劇を生みだしていることを皆さんはご存知でしょうか。続き

 こちら静岡県では、特に西部地方を中心にブラジルから働きに来ている人が多くいます。不況の影響で解雇されたまま何もすることがない人たちによって起こる事件が報道されていますが、ここのところ顕著な例として、逮捕状が出る前に、人を殺した(傷害致死を含む)ブラジル国籍の人たちが母国に帰ってしまうケースがあります。ブラジルの場合、憲法で自国民の引渡しをしないという事が名記されていますので、帰国してしまった人を日本の法律で裁くことはできません。インターポールからブラジルの法律で裁くよう要請するしかないのですが、犯罪被害者の遺族の悲しみというのは筆舌に尽くしがたいものがあります。

 なぜ彼らは母国に帰ってしまうのかというと、日本の法律および犯罪捜査の手法について過剰とも思える恐怖心を持っていることがあげられます。まずは刑法の最高刑として「死刑」があるということ、またいったん捕まったら、どのような取調べを受けるのかわからないという恐怖です。これは、アメリカ軍の兵士が日本で犯罪を起こした場合にもあてはまるかも知れません。国内で暮らしている私たちは犯罪の当事者にならない限り、そうした恐怖というものを感じませんが、国外からやってきている人たちにとっては、日本の警察の取調べというのは実に恐ろしいものであるのです。

 今後の流れでは取り調べの可視化についても制限が付くということで、相変わらずいったん逮捕されたらどうなるのかという恐怖は変わらないままです。これでは、ますますやり場のない怒りをかかえる人たちが増えることは間違いありません。警察の取調べについてどうこうということではなく、まずはどういう取調べが行なわれているのか明らかにすることで、今も多く日本で生活している国外からやってきている人たちも安心するのではないかと思います。裁判員制度とのからみで、むしろこれからさらに冤罪が増えるのではないかと番組内で指摘されていましたが、少なくとも正しい判断を下せるだけの客観的な資料を出すようにしてくれないと困るのですが。

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