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今の「朝日」は「アカヒ」ではない

 インターネットで発信している人の中に、朝日新聞のことを常に左翼的と捕らえる人がいるようで、読まないで批判することの愚かしさを感じる今日このごろなのですが、7月16日の夕刊一面のシリーズ「ニッポン人・脈・記」(加藤明氏の署名あり)について、思うところがあるので書いていこうと思います。続き

 このシリーズの最初に、宮竹外骨氏の事が出てきて、その関連からいわゆる「歯に衣着せぬ」言論を今の世の中で行なっているであろう方々について取材するといった感じになっています。ちなみに、前日の主役は「噂の真相」の岡留氏でありました。

 今回は作家の城山三郎氏の話から、経済評論家の佐高信氏の話題につなげ、ご本人に取材した内容が並びます。記事の最後には佐高氏のテレビ出演はめっきり減っているとありますが、それはつまり、TBSのサンデーモーニングの一件のせいであることは朝日新聞の記者の方であるのなら当然のごとくご存知でしょう。以下のブログを書かれた方の経過報告が実にわかりやすく書かれておりますので参考にしてみてください。

http://hakuzou.at.webry.info/200903/article_9.html

 これだけ読むと、どこからかTBSに抗議が来て、その影響で佐高氏はサンデーモーニングのコメンテーターを降ろされ、一件落着のようにも思えますが、事はそう簡単ではありません。今度は具体的に名前を出された方が佐高さんを訴えるということになったようです。元は毎日新聞の記事の引用ですが、現在はその記事はインターネット上では読めないため、以下のサイトで確認のほどを。

http://logsoku.com/thread/namidame.2ch.net/eco/1252585823/

 先日、佐高氏が主張したところとは別件ですが、逮捕された人物がかなり佐高氏がテレビから干されている事に関係がありそうだとわかります。ちなみにこの人物、つい先日までご自身の銀行がスポンサーになって、TBSラジオでご自身の名前が付いた冠番組を持っていらっしゃいました。一連の疑惑報道の中、番組は唐突に休止扱いになり、TBSのホームページからすぐにこの番組のホームページそのものが消えてしまったのは実に手際が良かったですが、今こうして佐高氏を出すなら、もう一歩突っ込んで、佐高氏をテレビから遠ざけた人物の存在についてほのめかすぐらいだけでもした方がより氏の蛮勇を際立たせることになったのではないかと思いました。そんなこともできないのは、いつ批判されるかわからない事は極力やらないで、そういう人だけは取材して記事にするというのが朝日新聞の編集方針によるところが大きいのではないかと勘ぐってみたくもなります。

 佐高氏のことを良く書くから朝日はだめなのではなく、自分から大きな力に対抗して言論で勝負するだけの気概がないのが問題ではないかと私は思います。その朝日新聞は本日の朝刊の社説をみると、今なお民主党の小沢一郎氏叩きにご執心のようですが、そんなところを叩く前にもっとやることがあるのではないかと私などは思うのですが。少なくともアカヒと揶揄されるような記事は今の朝日新聞にはほとんどない事だけは確かでありましょう。

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