日本の政治に対する私の期待というのは、鳩山首相が辞職し、後の引き継いだ菅首相がさまざまな重要法案を審議しないまま選挙戦に突入した時点で吹き飛んでいますから今回の結果について何も言うことはありません。これから衆参議会のねじれによって、またどうでもいい内紛で重要な法案が審議されない状況が出てくると思いますが、私たちはそういったことを見越して生活を防衛する必要が出てくると思います。自民・民主に加えてみんなの党の発言力が出てくることが予想されますが、みんなの党の意見を受け入れる形で政治が流れていったらどうなってしまうのか、とりあえず考えてみました。
みんなの党の代表である渡辺喜美氏は、官僚との対決を前面に押し出して自民党を出たわけですが、投票日前に渡辺代表がテレビ番組(報道ステーション)で公約について話していました。それは、インターネットでも読めますが、かなり主張していたことに「小さな政府」というキーワードで国家公務員を10万人削減するとおっしゃっていたのが印象的でした。公約にも最初の部分にそう書いてありますが、要するに公務員に対して大規模なリストラを実施するということです。
私は公務員ではありませんので直接の影響はなさそうに思いますが、10万人がそのままというわけではないにしろ、みんなの党がこの公約を実行できるような状況になった場合、職を解かれた人たちによって一挙に失業率は上がり、公務員以外の求職者については、新たに職を失った元公務員と職の取り合いになるなど、更なる就職困難が予想されます。そんな状況で景気が回復するのか、不安になる方も多いでしょう。
現在より失業者が増え、リストラした分の雇用を確保することが難しいとなると、それを全て民間で何とかしろといっても無理でしょう。小売業の方々にとって、物の値段は上げたくても上げられないでしょうし、今のような安いものをこぞって買いに行く状況はさらにひどくなると私は思います。もし、生活困窮者を無視して物価が上がっていったとしたら、下手をしたら暴動や略奪なんてことも起こらないとは限りません。とりあえず生活必需品はできるだけ安く買い、お金を使わないようにすることがこれからの不確定な時代を乗り切るには必要になってくるところだろうと思います。ただそれではいつまで経っても景気が上向かないわけですが、景気が上向くには安心して生活できるだけの賃金を安定して供給される必要があります。将来の不安がなく、働きに見合った給料と生活保障があれば、いわゆる無駄遣いもいろいろできるわけですが、正直なところ未来の展望でいいところは全くないのですね(^^;)。
ここまで書いたようになってしまうかどうかは正直わかりませんが、公務員を減らして小さな政府にすることで全てがうまくいくような幻想を押し付けるのは勘弁して欲しいです。とりあえずは、極力無駄遣いをしないでこれからの時代を乗り切るしかないのかも知れませんね。