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もし車が使えなくなったら?

 最近はテレビのワイドショーで道路についての話が盛り上がっているようですが、道路がなければ立ち行かないという将来の展望には悲観的にならざるを得ません。私は現在、車をめいっぱい使っていますので、全国の道路網が整備されることで得るものは多いかも知れませんが、運転免許を返上してしまった後どうするかということを考えてみると、その際には必ずしも道路は使わないのですね。かわりに重要になってくるのは、鉄道などの公共交通機関が全国でどれくらいこれから残っていくのかということです。続き

 現在でも山の中の路線バス区間では路線バスの運行が難しくなっているところは多くありますが、最近の整備新幹線路線の開通にともなって、平行して走る在来線の第3セクター化というのはどうにかならないかと思います。むろんJRも商売ですから、在来線乗り放題という利益にならない客よりも、新幹線を使ってくれる旅客を優遇するためにダイヤを組んでいることでしょう。私のような観光で行く人はそうした現状を甘んじて受け止めなければならないでしょうが、生活の足として使っている人はどうでしょう。鉄道の代わりに自分で車を運転できるうちはいいですが、今の日本という国は、鉄道網の発達した首都圏に住んていない限り、車に依存した生活を余儀なくされてしまうのです。

 将来、車が自動で目的地まで連れていってくれるようなものが出れば別ですが、そうでなければ、地方に住む人にとって、車がなくなればおいそれと外出もできなくなってしまう可能性は案外高いと言えましょう。ライフラインとして、地方都市には路面電車の路線を確保するとか、小さいものでも常時運行するバス路線を全国に整備するとか、赤字覚悟でやってくれないとこれからどうなっていくのか大変不安です。とにかく、自家用車での移動の代替手段を今から考えておかないと、地方の僻地はそのほとんどが壊滅状態になるでしょう。山の中のインフラが整備されなければ、平野部にも何らかの影響が出てくるかも知れません。ガソリンが高い現状から、車が使えない生活を想像してみることは将来に向けて大切な事ではないでしょうか。

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