記事一覧

野球の事について書いてみる

 まさに野球のシーズンが到来したというべきでしょうか。高校野球も終わり、日本のプロ野球だけでなく、アメリカの大リーグも日本人選手の活躍が連日トップニュースに近い扱いで報道されています。今年は東京六大学のリーグ戦もテレビ中継されるということで、盛り上がっていないのは相変わらず視聴率が低迷する日本のプロ野球のみといった感じです。続き

 そんな中、昨日未明に大リーグ初登板を果たしたボストン・レッドソックスの松坂大輔選手についての報道について、政府の尾身幸次財務相がNHKに対してクレームのようなコメントを残しています。「この種の問題をNHKで毎朝取り上げるのは、ニュースのバランスから見て問題がある」という事なのですが、問題は上記のニュースがどれだけ日本で放送されるニュースとして重要かということでしょう。こうしたスポーツイベントの報道の裏で、さまざまな重要なニュースが多くの人の目に触れる機会がなく飛んでしまうといった批判は、むしろ政府の事実隠しのようにして行なわれないようにと、言われてきたことですが、世の中も変わったものです。むしろ今、テレビのニュースなどは時間の制約があるので、世界で何が起こっているかとことん知りたい人たちは別のメディアから情報収集をしています。スポーツの結果というのは動画で配信してこそ魅力があるものですから、テレビのニュースが大リーグの結果に時間を割くというのも、それを見たい人がいる限りは仕方のないことではないでしょうか。あとはそうしたニュースを受け手である私たちがどうとらえるかです。

 言うまでもないことですが、大リーグというのは、baseballを作ったアメリカで行なわれている国内リーグ戦のことです。しかし、そこでの年間優勝を決める戦いのことを「ワールド・シリーズ」と呼びます。それは、自分の国発祥のスポーツであるbaseballは、いかに他の国で行なわれようとも国内リーグの覇者こそ最強であるという意思表示に他なりません。そこへ日本をはじめとするさまざまな国の人たちが乗り込んでいって自分の力を試したり、一泡吹かせようとしているわけですが、今の日本における大リーグ人気というのは、そうした挑戦に注目が集まっているからと考えることができます。試合前には必ずアメリカ国家が流れ、911テロが起きてからは7回の途中でのセレモニーはいかにもアメリカの国家主義的匂いに満ちていますが、実際のところ大リーグのチームの多くはアメリカ以外の国籍を持つ人たちで占められるようになり、満を持して開催された世界選手権で自国開催にも関わらず優勝を日本にさらわれたため、松坂にあれだけの金を支払うような状況になってきているというのも面白いところです。政治的には微妙な側面もあるアメリカと日本ですが、これから松坂選手が活躍すればするほど、少なくともボストンの野球ファンは日本に対してのイメージが上がることになるでしょう。江戸時代に日本を開国させた頃から付きあいのある2つの国が、たかがBall gameによってイメージが変わっていってしまうという現象を、メディアはじっくりと周辺から取材して報道してほしいですが。

 ところで、野球シーズンの一つのピークである高校野球の選抜大会が終わり、静岡代表の常葉菊川高校が優勝してしまいました。実力は確かにあったでしょうが、準決勝・決勝は完全なる負けゲームをひっくり返した幸運にも恵まれた勝利でした。個人的にもまさか地元代表がここまで行くとは思っていなかったので相当興奮ましたね。静岡というと多くの人はサッカーの方が人気があると思われるかも知れませんが、県全体にわたって野球熱というのが相当に高い地域です。今回全国制覇した常葉菊川は私学で県外からやってきて寮生活をしながら甲子園を目指していますが、その菊川高校でさえ、私は夏の大会は危ういと思っています。というのも、静岡の高校は、いわゆる弱小の高校であってもきっちり練習し、そこそこのレベルまでに夏の大会に仕上げてくるので、シード校の初戦負けというのがかなり多いのです。私の行っていた高校も全体的に見れば弱小の部類に入るのかも知れませんが、昨年の夏の大会でなぜか勝ち進んで、創部初のベスト8に入ってしまいました。他県のように有力校以外は問題外という予選の戦い方ができれば、そこそこ全国大会でも活躍ができるのかも知れませんが、最後までどこが出るのかわからないというのも一発勝負の面白さではないかと思います。近所の高校が勝ち進めばいやがおうにも周辺が盛り上がるわけですし、これはプロ野球のホームタウン構想よりも実に地域に密着したスポーツの根付き方で、これこそが日本の高校野球の魅力ではないかと思っています。そう考えると、今の日本のプロ野球のあり方というのはどうなのでしょうか。高校野球なみに日本のプロ野球を盛り上げるとしたら、これは以前にも書いていることなのですが、サッカーのように下位のリーグを作って最下位のチームと入れ替え戦をやるようにするしかないのでは。特に先だって問題になった西武ライオンズのような不祥事を起こしたら即座に下位リーグに落とす。そこからきちんと立て直せばファンはそれまでの不誠実な球団の行動を許すでしょうし、勝ち上がることによってファンも増えてくるというものです。ともあれ、野球好きな方にとっては待ちに待った季節の到来であります。

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://y-terada.com/mblog/diary-tb.cgi/162

トラックバック一覧