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なぜ安いかを考えよう

 静岡県内を車で移動するのには、それほど急がなければ国道一号線のバイパスが全線無料なので、そちらを通るといいでしょう。一部静岡市内に渋滞の名所があるのでそこは我慢するかショートカットするかぐらいで、浜松から沼津までは快適に通ることができます。そのバイパスの中で袋井市を通るバイパスからちょっと目立つ塔が見えるのですが、それが今話題のシンドラーエレベーターの建物(実際にエレベーターが入っている)なのです。続き

 今、ニュースでは全面的にメーカーの不誠実さを責めています。死亡事故が起こってしまったので、それは仕方ないところでしょうが、それが今回の事件の全てではないということも確かです。私が同じテレビや新聞のニュースで手に入れた情報だけとってみても、日本でほんの数パーセントというシェアの中、市町村の施設になぜ多く設置されているのか、その理由についてじっくり掘り下げるべきでしょう。

 エレベーターの導入のための公開入札において、国産メーカーの価格よりも2~3割くらい安いということで選んだ自治体が多くあるということ。しかも今回死亡事故を起こしたマンションのエレベーターはシンドラー本社ではない別会社の管理だったということ。ホームページでは14ヶ月以上保守をしていないということが書かれています。

 これは素人考えかも知れませんが、安いものには安いなりの理由があるのだろうということです。今までは何でも安ければいいということでさまざまなものが買い叩かれるような形になっていますが、まずは安全からしっかりとお金を出して保全しないと、少々の費用軽減などふっとんでしまうということがわかります。

 私は安いものを買う時は、かなり割り切って買っています。先日購入した7万円のノートパソコンの補償がそろそろ切れるのですが(購入時から90日間は無料)、もしこれから壊れたら、自分で費用を自弁することを承知の上でこれだけ安く買っています。しかし、多くの人は安く買いたいだけではなく、いざという時にはちゃんとしたアフターサービスもしてほしいという希望を持っています。こうしたことは普通両立しないことで、それなりのサービスを受けるためには、やっぱりお金がかかるのです。今回の事故を単にメーカー叩きだけに終始するのではなく、マンション住民の人たちはマンションの管理者側がどのような経緯で導入したのか、それだけではなくマンション施設の維持管理にどれだけ力を注いでいるのかということも正すことが必要ではないかと思います。

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