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厳しい駐車違反取締りの末には……

 もうそろそろ5月も終わってしまうわけですが、6月からいよいよ、駐車違反取締りの民間委託が始まり、かなりきびしくやられる事になります。車については散々語られてきましたが、考えてみると、駐車違反で減点・罰金となるのは四輪だけではないのですね。今日たまたま市内中心部を通ったら、こちら静岡市中心部でもオートバイの駐車違反取締りを厳しくやるのだそうです。続き

 もちろん、鈴なりになった中、はみ出て停まっているバイクというのは通行の邪魔でしかありません。しかし、全国の駅周辺など中心部で、四輪の駐車場や自転車・原付の駐輪場は整備しても、二輪についての対策はどうだったのでしょうか。おそらく、ほとんど対応していないところがほとんどだと思います。しかし取り締まりだけはしっかりやるとなると、二輪を使っての行動が制限される場合が出てきます。もしかしたらオートバイに乗ること自体を諦めなくてはならないケースだってあるでしょう。

 二輪の事もそうですが、今回の取り締まり強化によって、中心部のお店にちょっと寄るといった事ができなくなるであろうことが予想されます。ただ、現実というのは中心部の空洞化もやむなしという感じでできあがっていて、今日などこちらはひどい雨でしたが、中心部からちょっと離れたショッピングセンターには屋根付きの立派な駐車場があり、料金もかかりません。傘もいらないし、何よりも駐車違反におびえることなくじっくりと買い物ができます。今回の取り締まり強化によって、今までは商店街の人たちの努力によって人が集まってきた地域でも、一気に寂れてしまう可能性が高くなってきたと思います。駐車場問題というのは商店街の人たちの努力だけではどうにもならないことでもあり、自治体が積極的に乗り出してこなければいけないと思うのですが、大型店の気まぐれな出店計画に街の将来を委ねてしまっているようなところがあります。今はいいとしても大型店が撤退してしまったらどうするのでしょう。そこには廃墟だけが残り、そこに住む人たちは車を使ってわざわざ遠くの大型店に出掛けるしかなくなります。しかしそれができるのは車を持っていて、運転のできる人たちだけで、歩きや自転車で行動範囲の狭い人たちは、実に不自由な生活になってしまう可能性だってあるのです。

 もちろん悪質な違法駐車によって人命が脅かされるなど、取締りが必要であることに疑いの余地はありません。しかし、これだけ車や道路を増やし、公共交通である鉄道を廃線に追い込んだのは日本の政策によるところも大きいのですから、公的な立場から現在の二輪を含む駐車場問題に積極的に取り組む姿勢というのを見せてもらわないと困ります。もしかしたら都市部を中心に、二輪の販売件数も落ち込んでしまうかも知れません。庶民というのはシビアなものですから、早いところで対策を打たないと、いろんなところで困った人ができてしまうでしょう。

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