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題名のない音楽会 山下洋輔トリオ1

 本日と来週、この番組ではギネスブックに登録されたお祝いということでさまざまな企画を放送し、その一回目に選ばれたのが山下洋輔トリオ(山下洋輔pf 坂田明as 森山威男ds)ということで楽しみにしていました。ごくごく一般の認識ではそれほど有名ではないかも知れませんが、海外においても知名度があるという点においても、企画の最初に出てくるだけのメンバーであると言えるでしょう。かなり前の話ですが(多分1980年前後だったように思う)、UKのロックバンドQueenのドラマー、ロジャー・テイラーが日本のミュージシャンを評価して欲しいというインタビューアーの問いに答えた際、具体的に名前を挙げたのが山下洋輔トリオだったというのを読んで、その知名度に驚いたことを思い出します。今回出演したメンバーがまさにその頃ヨーロッパツアーを回った面子だったので、どんなパワフルな演奏を披露してくれるのかと期待していたのですが。続き

 ゲストにタモリさんが来て、山下トリオとの出会いのエピソードなどを披露したのは良かったのですが、その後に出てきた若手のミュージシャンと山下さんとのセッションにいたってはなぜこの場でやる必要があるのか疑問を持ちました。別に若手ミュージシャンを非難するつもりはないのですが、山下トリオが出ると聞いた多くの人は、予定調和的でない当時の演奏に近いものを期待して見ていたのではないかと思います。来週の予告でも純粋なトリオ演奏でないいわゆる企画モノのような映像が流れていましたので、当日現場へ行っても当時の山下トリオの凄さと言うのは伝わっていなかったのではないかなと思ったりもします。

 何しろ、森山威男さんの姿をテレビで見られる事などほとんどないわけですから、山下トリオをキャスティングするようなスタッフにも私と思じような想いを持っている方がいると信じたいです。ただ、テレビ的には素材をそのまま流すというのは制作側からするとやりたくないのでしょうかねえ。

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