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土曜プレミアム・これでいいのだ!!赤塚不二夫伝説

 NHKに続いての、赤塚不二夫さん追悼番組ということで、どんなものかと興味を持って拝見させていただきました。番組の進行はトキワ荘時代からの事をドラマ仕立てにしたものを中心に、周辺の人物へのインタビュー、唐突に好きなキャラクターアンケートを挟みつつ構成されていました。いわゆる評論めいたものは抑えられていて、ドラマを見ているようにすんなりと見ることができましたが、やはりわずかな時間で人物の業績をまとめる難しさというのをしみじみ感じた事も事実でした。続き

 面白かったのは、ドラマだけを見ると、赤塚さんは実に親思いの好青年で、フジオ・プロ(独立プロダクションで仕事場)でも実に多くのブレーンを仕切り、その才能を軽々と発揮した素晴らしい偉人である(^^;)という感じもしないではありませんが、最後に出た実際の赤塚さんの晩年の映像が雄弁にその人となりを語っていたような気がしましたね。周辺の女性たちが何とかして酒を飲むのを止めさせようとしても人の言う事を聞かないでどんどん自分のグラスに酒を注いでしまう。そうしたやんちゃぶりというのは多くの人たちに愛されたでしょうが、また多くの離反する人たちを生みだしたのではないでしょうか。今回ブレーンとしてドラマに出ている人たちの中で存在しない事になっている人もいましたし、お亡くなりになってすぐ、こうした番組を作る場合、その限界というのも感じざるを得ませんでした。赤塚さんとその周辺を含む人たちとの関係を踏まえた仕事の評価というのはもう少し時を待たねばならないでしょうが、毀誉褒貶があったとしても、赤塚不二夫なくして一連の作品はあり得ないわけで、その存在が今後も危うくなることはないと思います。赤塚マンガの生成の過程などをじっくりと検証していくような番組が後に続くことを期待しています。

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