元来、ベストセラーは必ず読むという感じではないので、原作本の内容はそこそこ想像できるものの、いわゆる予断と偏見を持って見たドラマでした。作者の夏休みの間の若干の時期の公園生活がクローズアップされていて、ドラマでも前半はその描写が中心ですが、やはり定住できる場所がないというのは切ないものです。そして、これは吾妻ひでおさんのホームレス生活を送ったマンガを読んだ時にも思ったのですが、雨の時には相当大変だということですね。番組を見終わってから、以前から購入を検討していたとはいえ、すぐにネット上から個人用ツーリングテントを注文してしまいました(^^;)。車に常備し、あてもなく旅に出た時に利用できればと思っているのですが、こうしたものにお金を出せるうちに出しておきたいと思ったのも事実だったりします。
別に冗談でこんな事を書いているわけではありません。作者の家族も、持ち家のあるごくごく一般的な家庭だったわけですが、ほんのちょっとのほころびから最悪の状態を迎えることになってしまいました。多くの人は自分はここまで落ちぶれる事はないだろうと思って読んでいるのでしょうが(そうでなければベストセラーになるまで売れないと思うので)、どんな人でも落ちる時にはどん底に落ちないとは言い切れないと思います。以前、まだ世の中がバブル景気に沸いていた頃のことです。記録映画の「山谷 やられたらやりかえせ」の上映を地元で行なうことになり、手伝うにあたり現地を訪れ、日雇い労働者の方々の生き方をつぶさに説明していただき、彼らの生活を見る機会がありました。そこで、どんな人でもこうした状況になってしまう可能性を持っている事を実感したのでありました。
他の連続ドラマではロト宝くじで高額当選した男性を主人公にした実話を放送していますが、人生を誤ってしまうというのは、やはり入ってきたお金をどう使うのか誤ってしまった時に起こるとも言えます。かく言う私自身のお金の使い方は褒められたものではないと思います(衝動的にテントを買ってしまっているわけですし(^^;))が、少なくとも借金をして買い物をする事だけはしないようにしなければと思っています。テント購入で、旅の宿泊は今後ホテルを控え、すぐにテント代の元を取れるくらい利用したいと思っています。