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華麗なる一族

  本日が人気ドラマの最終回で、昨日は同業他社であるはずのテレビ朝日がこの最終回を前にして主演の木村拓哉氏を招き、番組宣伝かのごとき内容を放送していたのには、ここまでジャニーズ事務所の意向でテレビプログラムも左右されるのかという感想を持ちました。続き

 内容について一言で言えば、いかに華麗な一族の中の骨肉の争いがあろうとも、官吏のやる事には逆らえず、それに異を唱えれば消されるだけという日本社会の陰にこもった部分を最後の最後にもってきたドラマということになります。ただ、そこに至るまでのエピソードをあまりにも誇張して描くあまり、話題の中心になる事はエピソードの部分が中心になってしまうことは否めませんね。

 個人的には、もう実名をそのまま出してしまっても構わないくらい時が経ったと思うので、ぜひ星新一さんの「人民は弱し 官吏は強し」を連続ドラマ化して欲しいですね。主役の星一氏(星新一さんの父親)だけでなく、彼の師とも言える杉山茂丸氏(作家・夢野久作氏の父親)あたりをからめて、当時の官吏のやったことを淡々と伝えていけばかなりの視聴率を稼げると思うのですが。私たちが今、政府批判・役人批判をする時に、どうしても目前の事のみを挙げて語るだけになってしまいますが、元々日本の政府というものは何をやってきたのかということをきちんと知ることは大事でしょう。人々の多くが書物などにより自発的にそうした歴史を学習することが難しい中、テレビにおけるドラマというものの中には、ちょっとした志を持って作られるものもあっていいし、今回の華麗なる一族のヒットによって、ジャニーズ事務所の協力はあったにしても、かなり重いテーマでありながら多くの人々の関心を呼んだ事は興味深いことです。ただ、同じTBSのドラマ枠で始まる新番組は、あまりにも前のものとの落差がありすぎますが(^^;)。

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