近未来通信という会社の説明に乗せられて出したお金が返ってこないということで、それがニュースになっています。IP電話のサーバー代ということで多額の出資金を集めたということですが、お金を出した人たちの多くは全国放送のテレビコマーシャルをやっていた会社だからということもあったのかも知れません。コマーシャルということでいえば、あの大神源太氏の健康食品の会社でさえも、テレビコマーシャルを有効利用して多くのお金を集めたことが思い出されます。
今回の近未来通信についてですが、IP電話については今最大のものといえばヤフーのものであり、NTTの電話回線と同時に使えるため、ほとんどコストがかかりません。専用の電話機を購入して通話料を別払いする近未来通信がこれからどれだけ伸びるかといったことを考えた時、まず高額配当など無理だろうとインターネットに詳しい人ならほとんど同じ事を思ったはずです。しかも今や、Skypeという無料で世界中と音声通話ができるソフトおよび端末すら出てきています。小型のパソコンを持っていき、LANにつながる環境さえあれば、あとは受け手側の環境を整えることで、普通の電話のような使い勝手で日本だけではなく外国からでも通話料無料が実現するのです。企業でもこのソフトを個人のパソコンにインストールすることで、内線通話および、外からの連絡もスムーズにできるということになれば、コスト削減のために企業はどちらのサービスを選ぶかというのはわかりきったことでしょう。
驚くのは、今回の近未来通信をめぐる業界の周辺もろくろく調べもせずに数百万・数千万のお金を出しているという事実です。よくわからないものについては自分で即決せず、多くの人の意見を聞くことがどれほど大切なのかということを、もっと啓蒙すべきなのでしょうが、やはりこういうことはどうしても個人の責任ということになります。今回のような事に巻き込まれないためには、わからない事は子供にも聞くという謙虚さが必要であるということです。つまらないプライドのために、せっかく貯めたお金を無駄にしないで欲しいです。