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学校図書館の効用

 ここのところ公務員の不祥事がニュースで多く流れていて、楽をして稼げる公務員はトンデモナイという状況になっています。そんな中、学校の先生も公立の場合は公務員となるわけですが、こちらの方は楽ができるかというと、なかなかそうではないのですね。いじめに教師が加担したというような事も出てくるのですが、今報道されている事件から離れてその事を考えてみると、改めて教師の大変さというのは今の時代相当あるのではないかと思ったりするのです。続き

 いじめ問題は何も生徒同士のものではありません。先日は先生同士の中でいじめがあって自殺した人もいたようですが、今はむしろ生徒が先生をいじめるような行動を取ったりする。いわゆる学級崩壊が起こっているクラスでは授業妨害が頻繁に起こり、うまく指導ができなければダメ教師の烙印を押されてしまうということで、かなりのプレッシャーを感じてしまう普通の先生も多いらしいです。そんな中で、なぜ先生が弱い生徒をいじめるような行動を取るかというと、とりあえず学級の秩序を保つためにはクラスのボスに追随し、むしろご機嫌を取りつつ学級崩壊を抑える方がまだましだと考えてしまうような先生がいるのではないかと私などは思ってしまうのですね。確かに、クラス全体の調和を保つためには、何らかの犠牲がつきものでしょう。しかし、その犠牲をクラスの中で一番弱い生徒に引き受けさせるとは。これは逆に考えると、そこまで先生たちが追い込まれているのではないかと思ってしまいます。

 はっきり言って、こうした悪循環を回避するためには、特に先生方同士で情報を共有し、きちんとした救済システムを作ることではないかと思います。しかし多くの先生方は現在の仕事だけでオーバーワークであり、新しいシステム作りに埋没することで、更なる問題が出てくる可能性があります。本来ならばそういう事を指導する役目の教育委員会やお役所が現場にある問題を汲み取っていないからこそ、これだけ多くの問題が出てくるのでしょう。

 それにしても、学級崩壊があるような学校がある半面、今の時代は有名大学に行かせるために中学校受験からきちっとやっている親も多くいて、両極端化が極めて早いスピードで進みつつあります。いじめる奴いじめられる奴の間にも差があり、公立校へ行くしかないのと私学へ早いうちから行ける子との間にも純然たる差があります。私はお金がないから勉強そのものができないとは思っていません。図書館へ行けばお金すら払わずとも多くの知識を吸収できるのです。もっとも、多くの子供たちはそうした宝の山には見向きもせず大手古本チェーンのコミックスの立ち読みに余念がないのですが(^^;)、やはり根元は本人の意識がどうなのかということでしょう。ほとんどの子供たちは他人に流されて自分の意志を持たない人が大部分だと思いますが、いろんな事で悩んだ時には、まずは図書館の司書さんに、自分がどんな本を読めば悩みが和らぐのか、聞いてみたらどうでしょう。司書さんは本についてのさまざまな知識を持っているわけですから、悩みの内容がわかれば、それに対してどんな本を読めばいいのかという答えを出してくれるはずです。学校側としても、保健室だけでなく、図書館に多くの子供たちが集まるような学校であれば、荒廃も少なくなっていくのではないかと思います。しかし、今の世の中は学校や公立の図書館の管理を民間に委託するところも増えているのだそうですね。単にお金の問題でそうしているというのならば、そういうところというのはいじめの問題にしても何ら対策を出せないということは自明の事でありましょう。

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