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他の国を笑えなくなってきた

 この国の法務省は10月11日、大阪地検特捜部の前田恒彦容疑者を、最高検が起訴するのに先立ち、11日付けで懲戒免職としたそうです。あれだけいろいろ検察の捜査のやり方について批判を受けたにも関わらず、推定無罪の原則を全く無視するような処分の仕方をするとは、全くもってとんでもないですね。続き

 個人的にもう、密室で取調べを受けた内容について、「関係者の話では」という形で入ってくる情報はそのまま信じる気にはなれません。もしかしたら裏にもっと悪い奴がいて、前田容疑者はその意を忠実に実行に移しただけかも知れません。郵便不正の大元は誰なのかを含めて、事件の全般は公判で明らかになることなのに、ちょっと処分が早すぎないのかなというのが偽らざる気持ちです。上司の証言と食い違っているのも気になります。

 以前のようにテレビや新聞を使って情報をリークし、世論を巧みにコントロールしようとしても、そううまくいくかどうか。ともあれ、懲戒免職にした法務省の処分の仕方というのは、今後も逮捕されれば裁判で有罪になったわけではないのに、起訴された時点ですでに99.9パーセント有罪だよという今までのやり方を引き継ぐ決意とも見えました。今のままなら、いくらでも現場の裁量で個人を破滅に追い込むことができるということになるので、対策としてはせいぜい権力を持った人に恨みを買わないようにつつましく生きるぐらいしかやりようがないというのも悲しいものです。全く他の国家を独裁だ人権がないなどと、声高に非難することもできないくらい、今の政府はとんでもないところに向かって行っているということですね。

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ictkofu URL 2010年10月13日(水)22時48分 編集・削除

10月13日のマイクロソフト月例セキュリティ情報公開によるパッチ処理がやっと完了しました。いくつかの問題があり、混乱しました。
数台のパソコンを処置しながらネットも見ていると、検察審査会の平均年齢の謎について書かれたブログもあったり・・・
MSべったりな公的システムで苦労したりするので、公務員の存在意義を見直す時が来ているような気もして、今の日本はとんでもないところに向かっているような脱力感を感じています。

管理人 2010年10月14日(木)00時43分 編集・削除

検察審査会の平均年齢については、批判の声があがったことで調べたら、1人分を抜かして平均値を取っていたそうで、多少平均年齢は上がったそうです。でもその分を加えても30才代なんですが、そんな訂正が入っていました。

普通なら考えられないようなミスですが、やはりこれは何か裏があると考える人たちが出てきても不思議ではありませんね。

公務員に関する事については、現場で真摯に対応されている方なども多くいらっしゃいますし、すべてを同一視して考えないで、ゆるやかに公務員のやる仕事を検証し、人員削減ができないところは給与カットなどの方法を取る必要もあると思っています。現実に多くの臨時雇いの人たちが仕事をこなしている現在、みんなの党のように一律公務員削減なんてことをやると、まず切られるのは臨時職員や下っ端の公務員であり、恐らく私たちが考える今まで甘い汁を吸ってきて、天下りも保証されているようなとんでもない輩は居座るような構造になりかねません。

現在の政府では、そうしたいわゆる特権階級を排除することははっきり言って無理です。そして、そういう政府を支持したのはマスコミによって扇動されてしまった平均年齢30才前後の若い人たちなのかなと思うと、インターネットを使いこなしているようで、肝心なところは見ていないような詰めの甘さを感じてしまうのでした。