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パソコンのコストカットとキーボードとの関係

 ここのところ、円高還元の恩恵を受けようかと思い、いつもは見ることのないパソコンの直販サイトを見ています。最近は小型のネットブックでなくても、5万円弱くらいまで値が下がっているものもあり、とにかく安くそこそこ使えるパソコン(私の場合のターゲットは主にノートパソコンですが)が欲しいという場合はいい時期なのではないかと思います。

 ただ、昨今のノートパソコンのラインナップを見ると、いわゆるアイソレーションキーボードというペコペコのキーボードを搭載しているものが増えています。コストカットのためということは理解できるものの、両手で早めに打ち、しかもキーの同時打鍵を多用する私の場合、ペコペコのキーボードとわかっただけで敬遠してしまいます。私が本格的にノートパソコンをメインに使うようになったのは、IBMのThinkPad535を使ってからなのですが、キーボードに力を入れている機種は限られ、しかも値段が高いのが問題です。今使っているエプソンダイレクトのネットブックはそこそこのキータッチはあるものの、今この文章を打っている外付けのキーボードと比べるとキーピッチの大きさが小さく、完全に満足とまでは行きません。IBMはパーソナルコンピューター部門を中国の企業Lenovoに売却し、ThinkPadも同社が出していますが、そのThinkPadでさえ、一部の機種においてアイソレーションキーボードを搭載するようになり、ノートパソコンでキータッチにこだわるならばThinkPadという風でもなくなったのかもと思ったりします。続き

 そうは言ってもグレードが高いものについてはまだ評価が高いようで、今年に入ってからも12インチクラスのモバイル向けのパソコンで、本体価格は10万を切るようなものまで出てきました。ただ、今のご時世で単にキータッチのこだわりだけでそれだけの金額を出せるかというのもありますね。私の現状では、いわゆる性能の高いパソコンを必ずしも必要としているわけではありません。そこそこ文章が書け、インターネットを見られて、仕事に使うにも何とかなるネットブッククラスで十分という事もあり、強烈に物欲は沸かないのですが、さりとて、日々使っているノートパソコンのキーボードにも不満を感じているのです。

 と考えて、今さらですが、持ち運びができる小型の外付けキーボードにこだわればいいのではないかと気が付いた次第です。今この文章を書くために使っているキーボードはPFUのHappy Hacking KB Lite2 日本語配列 かな無刻印モデルというもので、廉価版とは言えキータッチにも満足しています。ただ、キーボードとパソコンを繋ぐUSBコードがムダに長く、しかも取り外しもできないので、デスクトップパソコンで使うならまだしも、ノートパソコンやモバイル端末と繋いで使うのには向いていないのですね。そうした問題を解決するためには上位機種のHappy Hacking Keyboard Professional2 を導入するしかないのですが、問題はその価格で、安いところでも2万円くらいするのでずっと躊躇してきたのでした。

 ただ、今後のパーソナルコンピューター周辺の事を考えると、企業はこれまで以上のコスト削減に走るでしょうし、たとえ今キータッチのいいノートパソコンを高いお金を出して買ったとしても、次に買う時に同じような使い勝手のキーボードが提供されているかの保証はありません。キーボードをボールペンのような使いすての筆記具としてとらえず、万年筆のように長く使うものと考えると、今あせってノートパソコンを買うよりも自分の手にしっくりなじむキーボードを早めに導入しておくというのもありかも知れません。

 ただそれはそれとして、今後出てくるであろうパソコンはどのような形で変わっていってしまうのか心配にならざるを得ません。どこも同じでしょうが、必ずしも安いからいいというわけではないということもまた確かなようです。

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