のっけから個人的な事ですみませんが、昨日は夕方あたりから体調を崩しておりました。頭痛があり食欲もないので、こういう時のためにととっておきの薬を飲むことに。一般には認知度はないかも知れませんが、愛知県で作られた風邪の妙薬「橋本七度煎」という漢方があります。これは普通の薬のように飲むのではなく、麦茶のような紙パック入りで、熱湯を大き目のカップに注ぎ煮出して飲む、いわば薬用茶とでも言うべきものです。体を内部から温めてくれ、全身から汗がふきだしてくることで薬の効果を実感しつつ布団をかぶって寝たらすっかりよくなりました。化学薬品を使っていないということもあって、それほど考えることもなく調子が悪い時に飲めるのは大変有難いのですが、こういう薬を手元に置いて必要な時に飲めるのも、私がこの薬の製造元に近い東海地方に住んでいるからであるのですね。これを書いている5月末までなら、普通の薬屋さんで置いていない薬であっても、ネットなどの通信販売で手に入れることができました。しかし、これからはそういうことができなくなってしまうそうです。
厚生労働省は、風邪薬や漢方薬など、副作用リスクが中程度の「第2類医薬品」については、同じ業者からの継続購入者に限り、インターネットや電話を通じた通信販売を2年間認めるという改正省令を公布するそうです。実施は6月1日からになるそうで、これからネットや通信販売で薬を買おうとする場合(それでも2年間に限定されるわけですが)、今のうちに買いたい薬を決めて、来週いっぱい購入しなくてはならないということです。逆に言うと、近所の薬屋さんで手に入らず、いろいなところの評判で試してみたいと思っても、実際に発売元まで買いに行かなければならなくなるわけです。
厚生労働省が12日から18日まで実施したパブリックコメントには9824件の意見が寄せられたそうです。約85%が「ネットだと迅速に購入できて便利」などと規制に反対したにも関わらずこの結果とは、お上にはお慈悲も何もないと落胆している人も多いでしょう。例外を認めないやり方というのはある意味正論かも知れません。しかし、ちょっと話は変わりますが、官僚の天下りに関していえば、あらゆる例外は認めないはずだったのが、巧みに例外を認め、折角作った制度も有名無実になりつつあるという事もあり、同じ政府のやっている事に矛盾があるように思います。
役人の決定についてということで思い出すのは、以前こちらのページでも反対した家電のPSEマークのないものは再販不可とした事です。その時は、坂本龍一氏など著名な人たちが次々と声を挙げたものの、いったんは再販不可を強行し、一部の中古品販売業を廃業に追い込みました。で、今はというと、更なる批判の声が出たことが影響したのか、マークのないものでも普通に買えるようになっているのですね。こうした事例があり、多くの危惧の声がパブリックコメントで出ているのに最初の案のまま強行する人たちというのは、いったい何のためにそんな事をするのか。薬のネット販売禁止に反対する楽天のサイトでは、こんな指摘もあります。
http://event.rakuten.co.jp/medicine/net_signature/kenkin/
やはりこれを見るだけでも、企業や団体による政治献金はやめるべきであると思うのですがいかがでしょうか。