片手で入力する方法というのはいろいろあります。一番ポピュラーなのは、携帯電話でのボタン入力でしょうか。しかし、あの入力しにくさはやったことのある方ならよくご存知でしょう。特製のキーボードで入力する方法もあるにはあるのですが、入手が困難だったり、結構なお金がかかってしまいます。これではなかなか多くの人に薦めるのは困難なので、費用を最小限に抑えつつ、片手での入力が出来る『チョイ入力』と呼ばれる方法を紹介しましょう。
まず、片手で入力するということになりますと、使用できるキーの数が限られてきます。これから紹介する方法は、テンキーかそれと同等のキーボードの中の一部のキーを使いますので、キー操作の都合上カナの直接入力は無理です。ですから片手での入力はローマ字入力が基本になります。現在の入力方法にローマ字を使っている人は案外問題なく入っていただけるでしょうが、カナ入力派の方もそんなに悲観しないでください。両手で打つのと片手で打つのとでは、双方の打ち方が混在することはまずありませんから。私の場合でも、親指シフトかなと全く問題なく両立しています。むしろ、これを機にローマ字の変換の仕組みを覚えられるというふうに考えていただければいいのではないでしょうか。
それでは、まず環境の整え方から書いていきましょう。こまごまとした環境設定は苦手だという人にとっても、この片手入力は簡単にセットすることが出来ます。ただ、あなたの使っているパソコンがウィンドウズを基本OSに使っている場合に限られます。私自身マックに強い愛着があるので、こういうことを書くのは心苦しいのですが、簡単に出来ないのはどうしようもありません。というのも、ウィンドウズでしか使えない日本語変換ソフト『松茸』を使うからです。最初にこのソフトをダウンロードし、体験版をインストールしてください。体験版と言っても機能などの使用制限はなく、使用日数(90日間)が決められているだけです。
詳しい入力の仕方、松茸の設定の仕方はソフトに添付されているテキストファイルを参照してほしいのですが、片手入力には数字入力用のテンキーを使う方法、またテンキーがないノートパソコンを使っている人のため、キーの片側を使い右手あるいは左手で入力する方法があります。打ち方は、まず第一ストロークで子音を押し、第二ストロークで母音キーを押してカナを出すのですが、慣れてくると結構すらすらと入力が出来るようになります。というのも、キー配列が五十音順に並んでいるので、キー配列の仕組みを覚えておけばキーを見ないですぐ入力が出来るからです。あとは慣れていけばすぐ文字が出ますから暇を見つけて打っていくだけで、片手入力の使い手に知らず知らずのうちになっていることでしょう。と、書いていても実際にイメージを持つのは難しいと思いますので、テンキーの場合でのキー配列をご紹介しておきます。ちなみに、各種記号もちゃんと割り振られていますので、詳しいことは松茸付属のファイルをご覧になるか、「チョイ入力」発明者の増田忠士さんのホームページ、更には以下に紹介した増田さんの著書をご覧ください。
『2時間で成る! キーボードの達人』(ISBN4-09-416241-0)
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(追記)
もはや、こうした片手入力そのものがマイナーなものになり、「松茸」自体も恐らくXPでは動かないと思いますが、同じ片手入力を目指したミサワホームの作ったキーボード「CUT Key」を入手し、試してみました。こちらの方に新しく紹介を載せていますので、片手入力に興味のある方は、どうかこちらのページもご覧下さい。(2007.2.3)
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