プリンタの中でも写真やハガキなどの小さいものを出力することに特化したものが、ここのところ多く出ています。このプリンタはその初期のもので、全般にこなれていないような感じを受けます。それでも、新品で9,800円という値段についついインターネットから注文をしてしまいました。ここでは、もはやあまりニーズはないかも知れませんが、古い機種でも何とか使いこなそうと、L版の4辺フチなし印刷に挑戦してみました。この機種は3辺フチなしといって、普通に印刷すると一辺だけちょっとした余白ができてしまうので、写真プリントとはちょっと違った出来上がりになってしまうのがウィークポイントですが、何とかこれで使える写真用モバイルプリンタとなりました。
(追記)実はこのプリンタに、キーボードを付けて簡易ワープロのように使えるようにした兄弟機、カシオの『プリン写ル』シリーズ(PCP−50 PCP−60 PCP−10)があります。下で説明している4辺フチなしプリントは同じ方法で行えるかも知れませんので、持っている方はぜひとも試してみてください。
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hpではこのプリンタの後継機として、普通に4辺フチなしプリントができて、内臓バッテリーが使えるものが出ています。値段も安いところでは1万5千円くらいと、むしろ性能を考えればわざわざ旧機種にする理由というのはないと言ってもいいかも知れません。 |
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写真印刷に使う用紙は、本来ならhpの推奨する用紙がいいのでしょうが、こういうプリンターで、しかも3色しかないインクカートリッジで印刷するということですと、おのずからその品質には妥協が必要となるため、安い写真用光沢紙を購入しました。それと、サンワサプライの試し刷り用紙ですが、これが4辺フチなし印刷をするのに重要な役割を果たします。 |
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まず、試し刷り用紙の一枚の1センチぐらいのところにボールペンなどで線を引きます。これを台紙として使うので、仮止め用のスティックのり(いったん接着しても簡単にはがすことができる)などを使って写真用紙を貼り付けてはがせるように一面にうすく塗ります。量をたくさん塗ると、はがれにくくなるだけでなく、のりが写真用紙の方にもくっついたまま残ってしまいますので、あくまでうすく、はがしやすく塗るのがコツです。 |
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写真用紙をはりつけたら、余白の方を奥にしてプリンタにセットすることになります。 |
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セットする時、あらかじめ半分に折っておいた試し刷り用紙を余白がある方にかぶせて準備完了です。 |
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このプリンタには各種メモリーカード挿入口があり、ほとんどのデジカメのメモリーカード形式に対応しています。カードから読み込まれた画像は上部のカラーモニターに表示されますので、印刷したい画像を選び、いよいよ印刷を開始します。ただ、複数枚刷る時は、同じものをいくつも作るようなことになってしまうため、大量に刷りたい時は4辺フチなしを諦めるか、別のプリンタを使った方がいいでしょう。この方法はあくまで、一枚一枚手作業でこういった手間を掛けるやり方でありますので。 |
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印刷開始後、プリンタはいったん用紙を本体裏まで引き込んだ後、印刷を始めるので、このように出てきた用紙からかぶせた二つ折りの紙を取り除きます。あとはそのまま印刷が終わるのを待つだけです。 |
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結果はこの通りです。あとは台紙から写真用紙をはがせば完成です。ごらんの通りちゃんとした写真のような仕上がりになりました。もちろんこのプリンタで4辺フチなし写真を作るための最初から余白があり、切り離すことで今回のものと同じ結果がでる用紙もありますが、専用の用紙はコストもかさむので、個人的にはこれで十分です。これからはちょっとした出力に、活躍する写真用プリンタとなりそうです。 |
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