今となってはかなり古いものですが、それはそれなりに完成されているものなので現在でも役に立つ部分があります。ポケットザウルスなんて新型もありますが、こちらの方はだいたい二万円弱で購入することができます。通信での利用は別売りのモデムが必要ですが、そちらの方は他のマシンに任せて、電子手帳的な使い方を極めてみることにしましょう。
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ザウルスのいいところは、様々なOSについてのリンクソフトが多く出ていることです。パソコン通信などでのフリーソフトもあり、意外と簡単に住所録をザウルスの中に持っていくことができます。ただ、ケーブルの用意が必要なのがよけいな出費でしょうか。赤外線通信は、独自方式のASKというものを使っています。これをサポートするノートパソコンの代表が東芝のリブレットです。ですから、リブレットを使っている場合、よけいな出費をかけることなくデータを持ち出すことができるのです。項目は現在から比べると携帯電話の項目がない、電子メールの項目もないなどの不具合もありますが、年賀状暑中見舞い、お中元お歳暮のチェックリストは日本の電子手帳特有で、なかなか便利なものです。 |
基本的にザウルスの機能は、一回入力しても改めて「保存」のボタンを押さなければ本体に保存されません。間違って「中止」のボタンに手が掛かると、せっかく入力したデータも一瞬にして消えてしまいます。しかし、例外が一つあります。それが「インクワープロ」の機能です。これは、画面のどこでも記入した文字を枠の中に縮小して表示してくれるものです。手書き文字をそのまま認識するので、たとえば画面を縦にして縦書きで書いたものも、そのままの形で認識し、即時に保存してくれます。ですから、手書きメモを使うくらいなら、こちらの利用がおすすめですね。ちなみに、PalmPilotでも同じようなソフトが発売されました。 |
はっきり言って、これが私がザウルスを未だに携帯し続けている理由です。パソコンを使って日本語を入力する場合、自分で文章を綴っている分にはそんなに問題ではないのですが、資料をテキスト打ちしているような場合、通常のやり方では出てこない漢字が意外と多いのです。旧字体なんてのが結構そうなのですが、非常にストレスがたまるものです。そこでザウルス内蔵の辞書です。ここには、国語・漢和・英和・和英の四種類の辞書が内蔵されているのですが、この場合使うのは漢和辞典です。手書き認識でそのまま認識できれば問題ありませんが、部首や画数でも検索できるので、そこから何とか目的の漢字まで行き着けばOKです。そこにはJISコード、シフトJISコード、区点コードが記載されているので、そのコードを入力すれば目指す漢字の入力ができます。パソコンの他、モバイルギアでもコード入力をサポートしていますので、大きな辞書を持ち歩くことなく、ほとんどの漢字を入力できるということです。 |
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