外からの通信手段

携帯とPHS

 この写真、懐かしいですね(^^;)。これを書いている2002年2月現在、上の写真にある機種もデータカードも全く使っていません。逆にいうとそれだけ時代からずれてしまったということなのですが、今後はパソコンにつないで通信するだけでなく、電話機自体がネットアクセスをするものになったりする場合もあります。便利な世の中になったものですが、逆に不必要なサービスにお金を払っていると感じることが多くなったのも最近の印象でもあります。ここでは、そうした携帯電話全般の話題を語りながら、なるべく効率よく携帯・PHSを利用しようという立場で全面改定することにしました。状況に変化があるときは改めて書き直すことにしますので、どうぞよろしく。(2002.2.6)


その1 電話を携帯する必要がない場合

 いきなり、こんな書き出しをしてしまいますが、実際問題電話を携帯しなくてもいいような人まで電話を持っていますね。というのも、小学生ぐらいの子どもまでが電話を所持してメールしているというのはちょっとという感じがするのです。メールがどうしてもやりたいというのであれば自宅のパソコンからすればいいし、単に外から自宅への連絡のために携帯電話を持たせるというのはお金の無駄でしかありません。それでなくても使った分だけ後払いという電話の特性を理解するには時間がかかり、そういう学習をしないまま過ごしていると、今の不況を活性化するにはいいかもしれませんけど、その分誰かが通話料を負担するんですからね。

 10円玉を持たすというのが昔からのやり方ですが、最近の公衆電話は3分10円でなく1分10円に値上がってしまったんですね。それならば、電話会社が発行する「キャッシュレスカード」を持たすという手があります。これは、カード式公衆電話に挿入すると、その電話からカードを発行した電話会社の料金で電話がかけられるというもの。暗証番号を入れるとどこへもかけられるバージョンもあり、特定の場所以外にはかからないものもあります。どの電話会社もやっていますが、個人的にはカード利用料のかからない日本テレコムの当該ページを紹介しておきます。

http://www.japan-telecom.co.jp/consumer/domestic/ss_id.html

 お子さんに持たせるのなら上記サイトの「コレ・カード」か「コレ・カードS」(こちらは暗証番号入力が必要)で、旅行の時などこちらからどこかにかけるだけという場合には「クレ・カード」で十分間に合うでしょう。以前は市内通話はNTTよりも高額でしたが、マイライン導入による競争のため、市内通話も安くなり結果として公衆電話を普通に利用するよりも安く電話がかけられて、しかも基本料無料というこのプラン、携帯を持とうかどうしようか考えている方は、まずこれを導入してから次のステップを考えられた方がいいような気がします。

その2 着信専用機+α

 次のステップとして、外にいるときにどうしても電話を受けなければならない場合というのが考えられます。ただその場合、こちらからかけるのが一般電話の場合は上記のキャッシュレスカードと併用することによって費用を安く抑えられます。表題に着信専用機と書きましたが、ほぼそれに近いコンセプトの電話プランも存在するのです。

 まず、地域限定ですが初期費用はかかるものの以降月額基本料0円で着信専用の電話機を持てるプランが関西地区に存在します。

http://www.k-opti.com/astel/price/prepaid.html

 PHSのアステルグループである「ケイ・オプティコム」では、プリペイドカードで利用した電話機のカードを使い切っても、新たにカードを追加しなくても番号は残り、着信も可能です。契約期間は原則2年間という事ですが更新も可能ですから、関西地区に在住の方は一考の余地はあります。そうでなくても各地には、発信箇所限定の(だいたい3カ所くらいが多い)1000円以下のプランは存在します。同じPHSのDDIポケットでも、「安心だフォン」というプランでは全国一律3カ所の発信限定で980円です。PHSの場合、通話可能エリアがありますから一概には言えませんが、日常生活のエリアがPHS利用可能ならば、これらのプランを考える価値はあるでしょう。

 その場合、3カ所の通話先をどこにするかという問題もありますね。自宅の他にもう一カ所登録しておくとして(モバイルインターネットをしたいという方は、全国一律番号のあるDDIポケット利用の方が有利)、最後の一カ所はこの番号にするという手もあります。

http://www.supertelephone.net/

 

 特にDDIポケットで契約する場合、全国一律のアクセスナンバーがあって、全国各地や携帯電話、さらには海外へもかけることができます。実質的にどこへもかけることができる通常契約と変わらない条件に限りなく近づくことにもなります。ただ、目指す番号にダイヤルするには通常よりも手間がかかりますから、その辺は十分に納得してから契約する必要がありますが。しかし、月1,000円程度でそれなりの環境がそろいますので、携帯電話のプリペイド電話とともに最初に持つ電話機として考えてもいいのではないでしょうか。

 さて、ではその比較検討になる携帯のプリペイド契約について考察してみましょう。こちらの方はカードを追加することにより発信規制というのは存在しません。しかし、発信を繰り返すようだとかなり料金がかかってしまいます。だいたいどこの会社でも最低料金が月1,000円程度という料金体系になっていますから、できるだけその範囲内で済むような利用の仕方を考えましょう。

 PHSと比べた場合携帯電話のメリットは圧倒的なエリアの広さです。市街地周辺を移動することが少ない場合、選択肢としては携帯電話しかなくなります。この場合も前述の発信箇所限定PHSのように、あくまで待ち受け専用機と割り切ることが肝心です。その割り切りによって特殊な契約であるプリペイド方式が生きてきます。

 最近では地域によって、携帯メールの送受信のできるプリペイド契約も存在します。東海地方のJ−PHONEが売り出している「Pj」がそれです。詳しい説明はこちらの方から。

http://www.j-phone-central.com/main-hp/pj/index.html

 

 最低利用料1,000円のうち、月額500円のチャージでメール受信が全角192文字分は無料で受け取れます。メッセージ送受信料が一通につき15円かかりますから、これも受信専用にしておくのが得策でしょう。このシステムをうまく使うと、プロバイダに来たメールを転送することによってPDAのように使えます。どうしても全部読みたいメールについては携帯で落とすことも可能です。音声通話中心か、メール受信中心か、趣向の差こそあれ、受信専用としては必要十分のプランではないでしょうか。

 

その3 データ中心に使うなら

 最近では以前では考えられなかったようなモバイルでのインターネット利用が現実のものになっきました。次世代携帯電話のスピードは驚異ですが、いかんせん料金が高すぎます。そこで、パケット通信を一部利用することによってモバイルでのつなぎ放題を実現したDDIポケットの「Air H゛」は大ヒット商品になっています。ただ、惜しむらくはスピードが32kbpsと遅いんですね。この春からその4倍のスピードである128kbpsのサービスが開始されるんですが、新規契約で月8,430円かかります(32kbpsのサービスは月4,930円)。
 インターネットの接続はブロードバンド中心で、ADSLが一般化してきたとは言っても、まだそのエリアに入っていないところは多く、128kbpsが使えるのならと考えたくもあるのですが、問題なのは今述べた契約ではプロバイダの料金は別だということです。DDIポケット独自のPRINというプロバイダは月額1,500円ですが、安いところでも1,000円前後かかります。それを考えると、こんなプランはいかがでしょう。

http://www.bmobile.co.jp/prepaid/

 

 この「日本通信」では、DDIポケットの回線を利用していますし、モバイルカードも同じものですので、Air H゛と同じようにつなぎ放題のインターネットができます。ネットアクセスには専用のアクセスポイントへつなぐ必要がありますが、その分プロバイダ料金も含まれていますので、お得とも言えます。ただ、料金は年間前払いで、カード含めて76,000円。月割りにすると約6,300円ですから32kbps並の料金で128kbpsが楽しめると言うことになります。ただ、通信カードはPCカード型のものしかありませんので、コンパクトフラッシュしか挿入できないPDAでの利用はできませんが、自宅で使う分には何の不自由もないでしょう。特にこのスピードは最大値とは言いつつも、ISDN2回線分のスピードが出ますし、新たに電話を引いてフレッツISDNを契約することを考えると(今回新しく初期費用がいらない契約形態もあるようですが、その分基本料が上がるそうですし)選択する価値は大いにあるといえます。

 

その4 まとめるか分散するか 

 今まではいかに金をかけないでということを主眼において書いてきましたが、通話に使わざるを得ない人も多いのでこれだけ多くの人が携帯を持っているというわけで。ということで、その辺の話についても書いてみます。

 各社からいろんなサービスが出ていますが、現段階でこのサービスだけで十分であるという決定的なプランというのはありません。だからみんな悩んで携帯を使っているのでしょう。ただ、いくらかは理想の状況に近づくことはできます。まずは毎月の料金明細をまとめ、分析するのが第一歩です。メールにはいくら、ウェブにはいくら、通話でも一般電話と携帯電話との比率はどのくらいなのかによっても違ってきます。携帯同士にかける比率が高い場合は、携帯からかける方が安く、一般電話にかける場合はPHSの方が安いですが、逆に自分の電話にかけてくる人のことも考えてあげることも必要ではないでしょうか。今一番料金的に高いのは、一般電話から携帯電話にかける場合です。それが一般電話からPHSだと、一分10円+一回10円という料金になります。何事もまとめるのが安く上がるという常識めいたものがありますが、逆に携帯とPHSとを分散して持つことで便利に使えるような場合もあり得ます。かけるときも携帯にかけるときは携帯で、一般電話やPHSにかけるときはPHSでというように。さらに外からインターネットに接続する場合はPHSのスピードと料金の安さはまだまだ携帯の料金とは格差がありますから、一考の余地はあるでしょう。

 もちろん、自分の行動範囲のエリアで入る携帯電話会社が決まってしまう人もいるかもしれませんが、それでも料金プランは十分に考慮したいものです。ムービーもGPSもいいですが、それが携帯を持つ動機であるでしょうか。無料通話プランも実際に自分がどれくらいの時間通話をしているのか確認しての上で加入しないと、無料分を使い切れないような状況に陥ってしまうかもしれません。最近のコマーシャルでは家族間の通話料割引なんてのもありますけど、たとえば家族通話のためだけにPHSのアステルに加入し、通話限定プラン「きめトーク」+東海地方独自の5円コール(アステル同士の通話料に限って月額100円の支払いで1分5円で通話できるというもの)に加入すると、通話限定プランが月700円なので、二台合わせても月1,600円で1分5円の家族間会話が実現します。もちろん、家族に限ったとではなくて、友人同士でもこの技は使えます。あくまで携帯電話に執着し高い通話料金を払うのか、もちろんサービスエリアに入っていることが前提ですが、ちょっと見方を変えただけでこれだけの差が出ます。

 ちなみに私は携帯1台とPHSを2台持っています(^^;)。携帯はほとんどメール確認用としてしか使わず、通話はDDIポケットの端末で利用しています。PHSから携帯の料金は3分昼間110円、夜間深夜及び土日90円といったところなので、携帯電話のローコールプラン並みといったところでしょうか。あとは、端末自体でウェブもパソコンで使っているインターネットメールも巡回できるアステルのドットiを契約してますが、3台あるともうこれでパソコンもPDAもなくても大丈夫なので(先日購入したDDIポケットの端末は、スケジュールデータをアウトルック2000と同期できるのでそちらのニーズも満たしています(^^))、大変満足しています。


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