モバイルにもいろんな種類がありますが、差し当たって手始めにというときにお薦めしたいのが、この「モバイルギアMKシリーズ」です。このシリーズは、今をときめく「WINDOWS CE」とは違いますが、その分価格がこなれていたりするので気軽に使うことができ、しかも使い勝手は、十数万もするノートパソコンよりも良かったりもするのです。それでは、これからそうした魅力の数々を紹介することにしましょう。
これは、よく言われることですが、キーピッチが16.5ミリと広めでそれほど違和感なく入力することができます。しかも、特筆すべきはなるべく音のしないような設計をされていることです。会議の最中や図書館の中で使用しても、周りの人に迷惑をかけない工夫がされているのですね。
最近のノートパソコンは、色鮮やかなカラーで表示できることを売りにしていますが、外で使う場合、直射日光があたるとほとんど使いものになりません。液晶のバックライトとお日様の光を比べたら、テンで勝負になりませんから(^^)。というわけで、モノクロ液晶・バックライト無しというモバイルギアは、屋外での使用にバツグンの威力を発揮します。青空のもと、使うのは気持ちいいものです。
バックライトを使わないモノクロモデルだからこその駆動時間の長さ。内蔵のモデムやPCカードを使わなければ、単3アルカリ電池で公称30時間(オプションの充電池では16時間)使えます。モデムを連続使用した場合、アルカリ電池240分、専用充電池180分とそれでも下手なノートパソコンより長い。しかも、旅先で電池がなくなっても、単3アルカリ電池なら、どこでも入手することができますよね。
本体の設定により、電源スイッチを入れなくても、本体のふたを開くだけで電源を入れるようにできます。逆に、ふたを閉じれば電源も切れます。だいたい3秒ぐらいで使えるようになりますから、ちょっと使ってすぐやめてといった横着な使い方もできます。現実には、移動中の電車の中での使用にとても適しています。
電子メールやファクス送受信、パソコン通信へのログインは、標準でサポートされているので一度設定してしまえばあとはワンタッチで接続できます。Niftyserveの巡回には、ユーザー側からのアプローチによって、パティオ(仲間内での掲示板のようなお喋りの場)の巡回までできるマクロが提供されています。詳しくはニフティのフォーラム「FNECMC」へ行ってみてください。
最近は、モデム内蔵してないノートパソコンも多くなっていますが、内蔵モデムの方が電池の消耗も押さえられるため有利です。スピードは14400bpsと少々遅いですが、メール送受信にはこれで十分ですし、ファクスでは必要十分です。特にファックスは受信もできます。モジュラージャックをつなげて本体をファックス待機の状態にしておけば、簡易ファックスに早変わり。また、その関連で言えば、携帯電話を使っての待ち受けファクスもできます。 |
標準でPCカードの使用がサポートされているので、いろんな活用法がありそうです。まず、写真にあるようにフラッシュメモリーカードを使ってのパックアップやファイルの転送。そして何と、画像まで見ることができます。私は10メガのを使っていますが、これくらいあれば十分でしょう。また、携帯電話・PHSのデータ通信カードもしっかり選べばノートパソコンと同じものが使えます。詳しくは、通信のページでご紹介します。 |
ケーブルでの通信はもちろんですが、赤外線通信がサポートされていることで、ノートパソコンとの連係がやりやすくなります。でも、バックアップはフラッシュメモリでやるのが一番いいと個人的には思いますが(^^;)。
というわけで、いろいろ書いてきましたが、ウィークポイントがないわけでもありません。ワープロの単機能は仕方ないにしても、日本語変換能力がパソコンと比べると少し弱いこと。しかし、このウィークポイントを克服するかと思われたWindows CE2.0のモバイルギアも、変換のとろさは変わっていません。もう少しして、その点が克服されればよいのですが。また、バックライトがないので、暗いところでの使用ができません。まあ、そんな時は打たなければいいのかもしれませんが、常に使いたい人にとってはちょっと困ってしまうかもしれませんね。
しかし、外出の時にちょっと大きめのセカンドバッグに忍ばせていってちょっと空いた時間にキーボードを叩くことができれば、その分時間を有効に使えます。また、ちょっとしたメールチェックにも威力を発揮するでしょう。そうした特徴を考えて、購入計画を立ててくださいね。
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