まず最初にお断りしておりますが、多くの携帯端末では、市販の充電池の使用は保証されていません。ですから、あくまで自己の責任において試してみてください。このページの内容に基づいて試用し、データの消失などの損害が出た場合も残念ながらこちらでは責任は持てませんので、しっかりとしたバックアップを取るなどの対策を講じてください。
俗に、ニッカド電池と呼ばれているものです。原材料であるカドミウムの調達が困難になってきたため、徐々に後発のニッケル水素電池に取って代わられつつあります。ノーマルのものと高容量のものがありますが、モバイルで使う場合は、なるべく高容量のものを使うようにしましょう(写真は高容量ニッカド・パナソニックのスーパーニカド1000)。 |
現在の充電池の主流になりつつあります。容量もニッカド電池より多く、モバイルにはおすすめの電池でしょう(写真は東芝のニッケル水素ですが、現在ではこれより高容量のものも発売されています)。 |
アルカリ電池の電圧は1.5ボルトですが、ニッカドもニッケル水素も1.2ボルトです。今回紹介する中で、一番電力の必要なデジタルカメラでも動作しますので、動作そのものの心配はないでしょう。ただ、使っていての電圧の落ち方が、アルカリ電池に比べると急激に落ちていきます。電池交換の表示が出たら、すぐに交換しなければならないというのはそういうわけなのです。
充電池なのですから何回も充電を繰り返すことができるのですが、通常に使っていれば300回とも500回ともいわれているものが、充電しなくなってしまう場合があります。それは、電池を放電していない状態で使っている場合に起こる現象です。完全に放電しない状態で使い続けていると、電池は継ぎ足し充電した分しか充電していないと誤認識してしまいます。それがメモリ効果と呼ばれているものです。これを回避するには、電池交換をして充電する前に懐中電灯などで電球がつかなくなるまで放電してから充電してください。マグライトなどの使用がおすすめです。しかし、くれぐれも放電しすぎないように。放電しすぎると、逆に充電しなくなってしまいます。
標準の充電池は、単三電池二本分のニッケル水素電池です。ですから、私も市販のニッケル水素電池を使用しています。本体の方でアルカリ電池と充電池を区別するのに、縦に並べた電池のマイナス端子近くのところに金属を露出させ、そことショートさせることで認識しています。ですから、その部分にアルミホイルを巻くことによって、しっかり充電池と認識するのです。 |
残念ながらザウルスやWiz(同じくシャープの電子手帳。カードが使えないものの、非常によく考えられた電子手帳である)には、充電池モードはありません。単四電池二本を使うのですが、私は容量の大きいニッケル水素電池を使用しています。気をつけなければならないことは、電池容量の警告が出たら、すぐに電池を交換する用意をしておくことです。特にメモリー保護電池がないWizでは、電池交換の表示が出たらすぐに交換することを心がけてください。
実はパームパイロットにも充電池モードがあります。メモなどで「ShortCuts」という特別な文字をアルファベット入力エリアに入れます。その後2回タップして、今度は数字入力エリアに「7」を入れるとそこの部分のメモの表示が「NiCad」に変わります。同じ操作を繰り返すと、アルカリ電池仕様に戻りますので、試してみてください。また、「Launch
Pad」というランチャーソフトを使用すると、画面下に現在の電圧が表示されます。単四二本で2Vを切ったら、電池の交換をするのが安全です。
標準で使用している充電池は、現在生産を完了してしまっています。ちなみにその電池はニッカド電池なので、私は単三1000mAのスーパーニカドを四本使用しています。電池が入るところにポッチがついていて、それが押されることによって充電池と認識しているので、使用する場合は堅めのボール紙を一枚敷き、ポッチを押すようにしています。
デジタルカメラは大量の電気を使用するので、高容量のニッケル水素電池でも、1000mAのスーパーニカドでもそう駆動時間が変わらないとする雑誌での実験結果がありました。現状では私のデジカメ(CASIO
QV-10)では単三電池を四本使用し、それに対応し、充電できる充電器が他にないという理由で、1000mAのスーパーニカドを主に使用しています。電池の持ちは上々で、どこかに出かけても満充電しておけば、電池切れになることはありません。
充電器もいろいろな種類がありますが、これも各社でまちまちで、他の会社の電池については動作保証をしていないことが多いようです。基本的には、どこでも購入できる電池が充電できるものがよいかもしれません。その中でもパナソニックの急速充電器(型番BQ-360)は、同社のものなら、ニッカドでもニッケル水素でも充電できる優れものです。
電池警告が出てすぐに交換するためには、常にローテーション用の電池を確保しておく必要があります。最初の投資は確かに高くつきますが、何よりも充電池はゴミの減量につながります。ですから、本来はメーカーさんも標準で市販の充電池の使用をサポートしてくださるとうれしいのですが。
メモリ効果のところでも書きましたが、充電池をまだ電力が残っているままで充電すると、だんだんと使用時間が少なくなってしまいます。これを回避するには残りを放電することが必要なのですが、これを自動的にしてくれる「自動放電機」を見つけました。実はこれ、ミニ四駆用に作られたものなのですが、小さい子だけに独占させておくだけにはもったいなさ過ぎます。単三の充電池を2本同時に(一本は不可)放電してくれます。値段は千円とお買い得ですね。ちなみに私はこれを、タミヤ本社に一番近いオモチャ屋さんで購入しました(^^;)。 |
先日、東京へ行った時におもしろい物を仕入れてきました。モバイラーにとって、電池切れというのはあってはならないことですが、時としてそうした状況も考えなければなりません。本体の電池と、携帯電話の電池が切れかかった場合、あなたならどうしますか。緊急用にということで購入した、商品名「パワーレスキュー」を紹介します。
これが、噂の(^^;)「パワーレスキュー」です。大きさは一昔前の携帯電話ぐらいというところでしょうか。見ての通りハンドルが付いてますが、これがみそです。これを回すとモーターが回転し、発電されるというわけです。簡易携帯型発電器とでも言えばいいのでしょうか。新潟県長岡市のケミコン精密株式会社というところで作っているらしいです(0548−46−2244)。ちなみに私は、東急ハンズで六千円ぐらいで購入しました。 |
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パワーレスキューを携帯電話につないでみました。そうなのです。あくまで緊急用ですが、通話ができないような状態でもハンドルを三分間ぐらい回し続ければ、通話可能なところまで充電されるそうです。また、本体にアルカリ単三電池を二本入れると、ハンドルを回さなくても充電が可能とのこと。この場合は五分間ぐらいかかるそうです。まあ、健康な男女だったら(^^;)、思いっきり回しましょう。ただ、あんまり回しすぎると、本体が熱を持ってしまうそうなので、休み休み行うのがよいそうです。 |
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電池の収納部はこのようになっています。しかし、この電池が充電可能なニッカド電池であることに注目してください。パワーレスキューは、携帯電話の充電だけでなく、ニッカド電池の緊急充電にも対応しているとのこと。ニッケル水素電池の記載はありませんので、実際に充電をする際は、あくまで自己責任で行ってくださいね。また、ニッカド電池であっても、このページでも紹介している「メモリ効果」がありますので、継ぎ足し充電のようになる手回しでの充電というのはあまりおすすめできません。でも、緊急用ということで考えると、非常に心強いものがあります。秋葉原で格安のニッカド電池を買ってきて、もしものために持っておくというのもいいかもしれません。 |
最近はすっかりリチウムイオン電池にお株を奪われた感のあるニッケル水素電池ですねえ。ゲームボーイアドバンスも長年使ってきた単三型の電池をやめ、リチウムイオン電池に走るみたいですし。最近のデジカメもそうですが、専用電池になってしまうのは、ニッケル水素だとメモリ効果や過充電・過放電にいつも気を使わなければならないためということもあるのでしょうが、電池がへたってきたらそれが買い替え時期だと消費者をたきつける部分もあるのではないかと。
確かに、電池の管理というのは大変な部分はあります。ニッケル水素電池の特性として、自然放電し、いざ使おうと思った場合、一気の電圧低下で使えないなんていう泣くに泣けない事例もありますし、気軽に充電できるリチウムイオンに流れていくというのもわかります。
でもそれは、今まで国産の充電器に高性能なものがなかったということも言えるのです。海外の充電器であるスーパーチャージャーやネクセルの小型充電器に人気が集まるというのも、これらの充電機には充電だけではなく放電機能も付いていることがあります。
例えばデジカメで電池残量マークが出て使えなくなったとしても、まだ電池が完全に空になったわけではありません。懐中電灯やラジオにセットすると使える場合があります。このまま充電器にかけると、その時点での残量を電池全体の容量と勘違いしてしまう「メモリー効果」が起こってしまいます。そこで、過放電にならない程度に電池を使ってあげる必要があるのですが、これが実に面倒くさいんですね。今回紹介するソニーのリフレッシュ機能付き充電器は、その放電機能がセットされているのです。
写真ではわかりずらいですが、sonyのロゴの直下に赤くランプが付いていますが、これが放電中のしるしです。2000mAhの電池が満タンの場合、放電し終えるのに約8時間かかりますが、多くの場合はそれなりに使用してから充電をするのでそこまで時間はかからないでしょう。放電が完了すると、その下に4つあるパイロットランプが橙色に点灯し、充電が始まります。その際、この充電器では一度にではなく、一本ずつ充電完了のランプが消えるので、どの電池がどんな状態かを自分の目で確認することができます。でも、そう難しいことを考える必要はありません。心配な場合はリフレッシュボタンを押してそのまま完了まで待っていればいいというだけ。型番はBCG−34HRC4で現在最高容量である2000mAhの単三型ニッケル水素が四本付属しています。値段は地方だと安売りしているところは少なく、4,980円で私は購入しましたがそれでもこの機能だけで買う価値はあると思います。
さらにこの充電器、海外対応もされていますので、変換プラグを用意すれば、海外旅行でも使えます。デジカメだけでなくPDAも同じ電池で利用できるものにすれば、この充電器はかなり応用範囲が広く、どこでも電池の状態を最高の状態に近いものに保ってくれるはず。乾電池駆動機器を長時間安定して使いたい人はチェックですよ(^^)。(2003.2.10)
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