その3(2008.5.2〜5.5)

 

44番大宝寺

 前回紹介してから何と5年もそのままにしてしまいましたが、お遍路への情熱は衰えず、今回の区切り打ちとなりました。久しぶりの遍路道は、実に清清しい気分にさせてくれます。高速道路で松山インターまで一気に行き、そこからついに44番大宝寺までやってきました。いよいよこの旅のスタートです。

岩屋寺本堂

 車遍路の中でも、やはり歩かなければならないところはまだ多くあります。その中でも、45番・岩屋寺は駐車場から約20分(私の場合はもう少し早く着きましたが)参道が続き、このような岩場にへばりついた本道に出てきます。中央右の頼りなさそうな梯子は、登ろうと思えば登れますが、さすがにパスしました。逆に、生半可な気分で登ってケガでもしたら大変ですし(^^;)。

岩屋寺参道

 岩屋寺への参道ですが、ごらんのように落石(?)があったらしく、手すりがひどい事になっています。ここに限らず、お寺は山の上に建っているため、特に夕方や雨の時などは気を付けて歩いた方がよさそうですね。

繁多寺

 山を降り、50番の繁多寺までやってきました。山門をくぐるとこのような光景が眼前に広がります。かなり広い境内が印象的でした。

延命寺

 ゴールデンウィークの時期は花の季節ではありませんでしたが、ここ延命寺では見事なつつじが私たちを出向かえてくれました。今回いろいろなお寺を回りましたが、秋に行けば見事な紅葉を見せてくれるだろうと思われる風景に多く出くわしました。私の場合、5月の連休しかまとまって休めないのでこの頃の新緑のみになってしまいますが、機会があればそんな時期にも出掛けてみたいものです。

国分寺納経所入口

 今回いろいろなお寺の納経所に立ちより、御朱印をいただきましたが、入口にこのようなフロアマットがあったのが59番の国分寺でした。ここからはいよいよ、88ヶ所一番の難所と言われる60番横峰寺へと向かいます。

横峰寺参道

 車での参詣の場合、星ガ森手前まで林道がありますが、通行料として1,800円取られます(駐車場から横峰寺までは徒歩で10分程度とのこと)。今回は時間的な余裕もあったこともあり、湯浪方面から徒歩で山頂を目指すことにしました。下の駐車場から2.2キロとあります。途中、蛙をくわえた蛇に出くわしびっくりしましたが、最初の頃は元気よくこのような険しい山道もどんどんと登っていきました。

横峰寺看板

 遍路道はここに限らず、地元の方々の奉仕によって成り立っています。このような看板があるおかげで、迷わずにお寺を目指すことができます。この道は以前台風の影響で長いこと閉鎖されていたと聞きますが、復旧に力を尽くされた多くの方のおかげで登ることができました。ただ、夜などは看板をやり過ごしてしまうことも考えられますので、どんなに急いでいても無理はしないのが鉄則でしょう。

横峰寺山門

 登り始めてから約1時間で、ようやく山門が見えてきました。山門をくぐれば横峰寺はもうすぐです。登り口のところに地元の方も汲みに来る名水が湧いていたので、それをステンレスボトルに詰めて、休みを取りながら喉をうるおし、何とか無事に到達することができました。

横峰寺入口

 ここが入り口になります。手前に歩き遍路の方のための休憩所があります。左側はお遍路さんのための施設を建設中とのことでした。今回、いろいろと回った中にも工事をしているところは多かったという印象があります。

雲辺寺ロープウェイ

 横峰寺で通行料を浮かせたので、66番の雲辺寺へは往復2,000円のロープウェイを使ってちょっと楽をしてしまいました。

ロープウェイ内

 ロープウェイに乗ってびっくりしたのは、足元がこんな作りになっていることでした(^^;)。これは東京タワーのようにガラス張りではなく、単なる金属製のフタだけなので、お金とか小さなものを落としたりしたら、谷底へそのまま落ちてしまいますので、気を付けたいものです。くれぐれもこの周りでは持ち物をゴソゴソと出し入れしないようにしましょう。

雲辺寺山頂から

 標高約1,000メートルのロープウェイ山頂駅からの景色です。まだ午前中(10時くらい)だったので、霞がかかっているような感じになっていますが、それがまた厳かな雰囲気をかもし出していました。

観音寺庭園

 これでようやく愛媛県内の札所は終わり、いよいよ香川県に入ります。ここは69番観音寺にあった庭園で、つつじの花が実にきれいでした。ただ、近くの公園内にある大型の寛永通宝は見ずじまいだったのがちょっと残念でした。

国宝・本山寺本堂

 今回の旅で初めて国宝に出会ったのが70番の本山寺・本堂でした。鎌倉時代に大修復されたものだそうです。仁王門も鎌倉時代のもので重要文化財とのこと。

弥谷寺108階段

 次の71番である弥谷寺も、車を降りてからかなり歩かなければならないところです。本堂までは500段以上の石段があるそうですが、ここはその中の108段ある階段です。煩悩の数をかみしめながら本堂への道を進みます。

弥谷寺大師堂

 108段を登り切ったところにある大師堂です(本堂はさらに170段の石段の上)。納経所はこの中にあり、岩壁に密着した造りなので、中から直接岩窟とつながっていて、実に神秘的な趣でした。

甲山寺本堂

 今回は3日からはじめて、5日の午後にかけて74番である甲山寺までたどり着きました。実は、75番の善通寺は参拝済みで、ようやく納経帳の御朱印が一つにつながりました。次は76番から一気に88番大窪寺までという形で行くことになると思います。ただし、その後四国から高野山奥の院への参詣もありますので、余裕を持った日程を組みたいものです。

世界麺フェスタ内さぬきうどん

 四国を後にする前に、たまたま高松駅周辺で行なわれていた「世界麺フェスタ」に立ち寄りました。「世界の麺」というコーナーもありましたが、私はやはりさぬきうどんということで、ちくわ天入りのうどんを食しました(300円)。次回はお遍路と一緒に、高松市内のうどん屋さんもめぐりたいものです。それでは、次回またみなさまごきげんよう(^^)。

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