その1(2002.4.27〜4.29)

 

明石海峡大橋

 およそ、10年ものブランクのあと、静岡を出てずっと高速を乗りつぎ、写真の明石海峡大橋を通り、そのすぐあとにある、サービスエリアで力尽きました(^^;)。朝一番で見るこの姿に、ようやく四国にやって来たんだなあという実感がわきます。

日の出を待つ人達

 同じくサービスエリアの中で、日の出を見ている人たちを写してみました。今になって思うことは、もう少し進んでおいて、朝一で四国に入っていたらもっと多くのお寺を回れたのではないかということです。しかし、車というのはなかなか時間の計算ができないということもあるのですが。

霊山寺

 とりあえず一番札所の霊山寺にやってきました。ここは以前に回っているのですが、お遍路の用具が一通り揃うので便利と言えば便利なんですね。でも、意外と商魂たくましく、いろんなものを売り付けようとしますから、必要なもの以外は買わないようにしましょう。

藤井寺

 初めて回った時には、1番から10番まではすぐに回れるのでこれは簡単に回れるのではと誤解するのですね(^^;)。しかし、ここからが大変なことになっていくのです。まずは手始めの11番の藤井寺です。こうしてみるとちょっとわかりずらいですが、もうすでにこの頃は藤の盛りは過ぎてしまっていて、近づいたらそんなにきれいではなかったですね。

焼山寺

 そして、88か所の中でも一番大変なのではないかと思われるほど険しい山の中にある、焼山寺です。ここは軽自動車でもすれちがいできないほどの細い道を延々と走らされます。ガードレールもないし、本当はその道すがらカメラを構えればよかったのかも知れませんけど、さすがに一人で運転していてそんなことはできませんしね。というわけで、日が暮れた後とか冬期は危険でしょう。

鶴林寺

 徳島県は道路事情がそれほどよくなく、車で回るお遍路さんにとっては厳しい道のりが続きます。この鶴林寺もここまで来るのにかなり危い目に遭いました。でもこのお寺では駐車場代を払うと、交通安全のステッカーをくれました。お寺によって駐車料金を請求されるところそうでないところがあります。国や県からの補助がないということからなのでしょうが、お遍路さんにとっては駐車料金も莫迦になりません。納経帳に御朱印をいただき、御本尊の絵姿をいただくだけで300円かかりますから、88回るだけでもかなりのものになりますからね。

太龍寺ロープウェー

 納経帳に御朱印をいただくにも時間制限がありまして、午前7時から午後5時までとなっています。そんな中、遍路泣かせとして名高いのが21番の太龍寺です。このようなロープウェーがないころは、歩いて山の頂まで行くしかなかったのですから。私が着いた時は夕方の4時過ぎで、その日は仕方なくここの駐車場で車中泊でした。

太龍寺

 修行の人などは歩いてここに登ってくるのでしょうが、ほとんどの人はロープウェーを使います。人を寄せ付けない場所であったせいか、とても荘厳な感じがしましたね。こういう白装束の人たちの存在もあるのでしょうが。

山の中の弘法大師

 写真の色がちょっと変わっているのは、ロープウェーの窓越しに写したからです。中央にあるものは、弘法大師の銅像です。その昔、この場所で修行をしていたということですが、ここに銅像を立てる人というのもすごい。そのくらい、険しいところにあったのですよ。

ニホンオオカミの像

 弘法大師が修行をしている当時は、この地にニホンオオカミが出たとのこと。それがこの像なのですが、下手をすると人の命も危ないオオカミも、駆除を繰り返すことにより絶滅してしまったのでした。こんなことでしかその存在を知ることができないというのも、ちょっと悲しいものがありますね。

津照寺

 こちらは港を見下す場所にある25番札所、津照寺です。ここで出会ったお坊さんは、霊山寺の金儲け主義に批判的でした。私の買った納経帳には最後のページに「一番はじめにお参りしたお寺にお礼参り」と書いてあってそれなりのスペースがあるんですが、これがそのお坊さん曰く、もう一度霊山寺の方で納経料をふんだくろうとするやり方に過ぎず、お礼参りだったら高野山奥の院へ行きなさいと諭されました。宗教上も一番最初に参ったお寺にお礼参りしろなんてことは言ってないそうです。というわけで、くれぐれ余分な金を出さないように(^^;)。

境内の一円玉

 こちらは最御崎寺の境内へと続く石段です。一円玉が置いてありますが、石段を上がるごとに一円玉を置くようなことがいいと言われているようですね。お寺によっては一円玉両替をしている所もありますが、私自身は歩いているとどうしてもお金を足げにせざるを得ず、どうも馴染めません。

室戸岬

 一度は行ってみたかった、室戸岬付近になります。ここが先端ではないかも知れませんけど、測量点がありましたので、それらしく撮ってみました。この日は割といい天気で、波も静かでした。

神峯寺

 高知の札所はどこも大変なんですが、ここ27番の神峯寺もすごい所でした。でも、登ってくるとこんな綺麗に整えられた参道を見ることができます。ここでは、山からわき出る水がありましたが、ペットボトルか何かを持ってくれば良かったです。

フクちゃん電車

 今回はここで巡礼を終了し、高知市から松山市へと向かいます。これは高知市内を走る路面電車ですが、郷土ゆかりの漫画家・横山隆一さんのフクちゃんがあしらわれています。やなせたかしさんも高知で、アンパンマンミュージアムなどかなり力を入れているみたいですね。

道後温泉

 帰りのフェリーに乗るために松山までやって来ました。で、たどり着いたのが道後温泉です。しかしこちらは、ゴールデンウィークまっ盛りということもあり、とてもすんなり入れそうもありません。市内の温泉に入ると一時間無料という駐車場に停めたので、今回は新しい市営浴場に行くことに。

椿の湯

 で、こちらが新しい施設である椿の湯です。こちらの方はずっと空いていて、ゆったりと旅の疲れを洗い流すことができました。中心街に温泉があるというのは実に羨ましいですね。

さんふらわあこがね

 帰りの松山〜大阪への足となってくれたのが、関西汽船の「さんふらわあこがね」です。この時はずっと車中泊でお金を浮かした分、ちょっと贅沢に個室を取ってみました。しかし、私の利用した4月29日はゴールデンウィークにも関わらず閑散期扱いで、個室にも関わらず、車両運搬代込みで1万6千円余り格安でした。事前の予約がいい結果を生んだのでしょうね。

個室

 これがその時泊まった部屋です。テレビはおろか、冷蔵庫までちゃんとありました。ビジネスホテル代くらいでこの部屋に泊まれたのですから、とりたてて贅沢をしたのでもないのに、船内ではこうした個室につながるエリアには誰でも入れるわけではなく、人格まで上がった気分も(^^;)。

二等船室

 で、こちらが割増料金なしの二等船室です。学生の時ならこちらということにもなったでしょうが、ちょっと今はここには乗りたくないというのが正直なところ。というわけで、次回をお楽しみに。

 その2へ


四国遍路の旅へ

私のお気に入りのページへ

ホームへ

ご意見、ご感想をお寄せください

mail@y-terada.com