CAMEDIA C−1 使用レポート

 

オリンパスキャメディアC−1

 

 今回新しく購入しましたオリンパスのCAMEDIA C−1 です。画素数は131万と、最近の売れ筋商品より貧弱ですが、最近見かける一万円前後のものよりはしっかりしています。だいたいにおいて、画素数やズームなどの多機能路線には興味がなく、かといって安いデジカメではという人たちをターゲットにしたような商品という感じがします。値段は実売で29,800円(2001年4月現在)と、登場したばかりというのにちょっと頑張れば手が届きそうという感じです。そういうわけで私は手を出してしまったのですが、ここでは実際に撮影した画像を紹介しながら、このデジカメの話というよりも、今後のデジカメのあり方を考えたときの話あたりまでやっていこうかなと考えています。


1.どんな人に向くのか

 最初の写真を見るとわかるとおり、このカメラは卵形のレンズバリアを開けることによって電源が入ります。その時、液晶モニタの点灯はありません。つまりコンセプトとして、デジカメに慣れている場合に多いデジカメの液晶モニターのみで構図を決める人たちよりも、フィルムカメラを使っていて主にファインダで構図を取っていた人たちに違和感なくデジカメの世界に入って欲しいという感じがしなくもありません。もちろんスイッチ一つで液晶は点灯されますから、従来の使い方でも利用できます。ただ、レンズバリアを開けてすぐ撮るということになると、ファインダを覗いて撮ることになります。またこのカメラはオートフォーカスで、手動でできるのはフラッシュモード・マクロの切り替え・ホワイトバランス調整・露出補正程度で、シャッタースピードや感度調整は自動です。ビギナーに配慮した機能は、ヘビーユーザーからするとちょっと物足りない面もあるかもしれませんが、サブカメラとして持つと案外便利かもしれません。

2.画質と表現力

 私がこのカメラを購入する決めてとなったのは、『TruePic』というオリンパス独自の高画質処理技術です。通常、デジカメの画素数は高画質モードに最適化されており、画質を落として画面で見やすくした640×480ピクセルで撮影した場合、200万画素あっても、かなりクオリティは落ちてしまいます。このカメラではそういうことはなく、デジタルズームをかけても131万画素を有効に利用するとのこと。そういうわけでここで、私が撮ったサンプル写真をお目にかけましょう。そうした方が言葉で説明するよりもはっきりすると思います。今回お見せするサンプルは、画質ランク的には最低の640×480ピクセルのものですが、インターネットからダウンロードする場合、どれも100キロバイト弱ありますのでくれぐれもご注意を(^^)。今回は特別にオリジナルデータからラボに持っていってプリントしたものも紹介します。価格は基本料金なしの一枚35円とのことで、この画質に納得いただければ、本当にフィルムカメラは必要なくなってしまうかもしれません。

(A)通常撮影(ズーム・マクロなし)

オリジナルファイルA    デジタルプリントA

 

(B)二倍ズーム(デジタルズーム)撮影

オリジナルファイルB    デジタルプリントB

 

(C)マクロ撮影

オリジナルファイルC    デジタルプリントC

 

 はっきり言いますと、実際のプリントではやはりというか細かい点ではちょっとドットが気になります。ただ、うちの家族などはこの程度のできばえなら十分だ、今度出かけるときに貸してくれと言います(^^)。付属の8メガのスマートメディアではこのサイズで82枚撮れますし、単三系の電池2本で動きますので、予備を用意してもそんなにかさばらず、デジカメということを意識せずに焼き増しもできるカメラであると言えるでしょうか。ただ、こればっかりは人によって許せない範囲というものがありますから(^^;)、これで許せない場合は大容量のスマートメディアを購入して、標準の1280×960ピクセルサイズで撮ることをおすすめします。

 

3.気になった点など

 パソコン雑誌を見ますと、結構不満の声も挙がっているのですが、ボディがプラスチックで質感がないというのは致し方ないような気がするのですね。10年以上前に購入し、今でも現役で活躍している同じオリンパスのフィルムカメラμ(ミュー)もプラスチックボディですし、だいいちずっしりと重くなってしまってはせっかくのコンパクトさが死んでしまうような気がしますし。ただ、オートのホワイトバランスについては、特に室内での撮影が苦手なようで、蛍光灯下の撮影時、オートのままだとちょっと赤みがかかってしまいます。モニタが小さい(1.5インチ)ので大変ですが、モニタに写しながら手動で調整する必要が出てくる場合もあります。
 あと、電池をそろえるのは必須でしょうね。私の場合はパナソニックの1550mAのニッケル水素電池4本と急速充電器を持っていますから特別に買い足す必要はありませんでしたが、とりあえずパソコンとの接続キットは入っているからいいとして、駆動電源だけは確保しましょう。USB接続の転送速度は速いので、とりたててACアダプタよりも充電池が必要です。旅行の時などは充電器まで持っていけば、まず困ることはないでしょう。

 

4.とりあえずのまとめ

 まだ使い始めて日が浅いので、使い込むうちに不満な点は出てくるでしょうが、おおかた気に入っています。ズームが光学でなくデジタルのみと言うことで敬遠する方もいるかもしれませんが、ズームの駆動系はやはり故障が不安で、長く使うものにはズームなしのものをと個人的には思っています。実はこのあと発売される廉価版の10倍ズーム機もいいなとちょっと思ったのですが、あれでは自分一人しか使えそうもないなということからこちらの方にした次第。高機能で従来のカメラからは想像もできないような使い方ができるというのもデジカメの魅力ですが、従来と同じ使い勝手で、扱いやすいデジカメというのも魅力的です。どちらを選ぶかは皆さんの使い方によって違ってきますが、このモデルは割と応用範囲の広いモデルであることは確かでしょう。


 

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