記事一覧

モバイルプリンタ考

 導入したファクシミリは、見事に自宅番号に送られてきた原稿を転送し、原稿本体をパソコン内部に自動的に蓄積してくれています。パソコン本体およびネット上に同じファイルがあるというのは、いざという時に本当に心強いものです。何よりもファクシミリに関する消耗品が一切かからなくなったのは劇的な変化で、長い目で見れば他の機種でかかるコストとの差は年々広く一方となるでしょう。こうなってくると、どこでもファクシミリ原稿を取り出すために持ち運び可能なプリンターが欲しくなります。ということで、昨日の今日といった感じではありますが、中古でモバイルプリンターを購入しました。今回はそのプリンタの紹介および、お金をかけずに大量のプリントを可能にする手法について考えてみたいと思います。続き

 今回購入したのは日本のメーカーではなくHP Deskjet450というもので、今現在利用しているプリンタのインクカートリッジがそのまま使えるプリンタです。Deskjet460というものが後継機として現在購入することかできますが、もしHPのプリンタを持っていないのであれば、あえて中古を選択することもないので、こちらの方がおすすめでしょう。ただし、Deskjet460は葉書印刷には対応していませんので、位置決めの台紙を自作するなどの工夫が必要になる場合があります。

 なぜコマーシャルなどで有名な国産メーカーでなくHPなのかということについて、2つの理由があります。その一つ目は、インクカートリッジにインクを注入して、いわゆる詰め替え作業がやりやすいということがあります。この点につきましは、先人のさまざまな情報があり、純正に近い品質が出ると推測される、さまざまな詰め替えキットおよび詰め替えインクを簡単に手に入れることができます。こうした作業はメーカーが保証する事ではありませんので、最悪の場合カートリッジ自体が不調になってしまう可能性がありますが、インクヘッドとカートリッジが一体化しているHPの場合は新品カートリッジに交換すれば元通り印刷できる可能性が高いでしょう。HPカートリッジの詰替えに関しては、以下のサイトが参考になります。

http://kazaliya.hp.infoseek.co.jp/

 ここをごらんになっている方は少なからずプリンタを使われていると思いますのでわかるかと思いますが、一般的にインクカートリッジの値段というのはかなり高いと言っていいと思います。元々安値で販売しているプリンタは、インクなどの消耗品で利益を出すような形で販売されていますので、ある程度使ったら買い替えてもらうように誘導されているのではないかと思うことがあります。そうした企業の誘導に乗らないプリンタの活用法は、まず第一にプリンタインクを詰め替えて使うことが重要だと言えます。

 次の問題は、プリンタ本体に関することです。小さく軽いプリンタは国産のメーカーも発売していますが、中古で国産メーカーのプリンタを購入する際、注意したい点があります。「廃インクタンクエラー」というもので、プリンタ内部のインクカートリッジからインクが落ちたり、クリーニングで消費したりして本体から漏れたインクをスポンジなどで吸収しているのが廃インクタンクですが、それがこれ以上吸えないということでプリンタの全機能が使えなくなってしまうエラーです。これは物理的にプリンタ内部の廃インクタンクをきれいにすればいいというものではないようで、プリンタ本体で利用枚数をカウントしており、これが一定の数値に達した時に強制的にエラーが出るのではないかと言われています。そうなるとメーカーによる修理対応で、ハード・ソフト的なリセット作業が必要となり、相応の値段がかかります。私が国産モバイルプリンタを全くお勧めしないのは、こういった理由があります。

 今回購入したDeskjet450(460でも以下同様)では、廃インクタンクはスポンジ状のものではなく、しかも本体底の部品をプラスドライバーで取り出してインクをかき出すことで溜まったインクを取り出すことができます。アメリカのサイトではメーカー自ら作業の仕方および、プリンタ本体での枚数カウントのリセット方法まで説明してあります。つまり、こうした作業が自分できれば、プリンタ本体が物理的に壊れない限り、ずっと同じプリンタを使い続けることが可能だということになります。そういうわけなので、現行機のDeskjet460についても、生産終了などでディスカウントされるような状況があれば、予備機として確保する価値は大きいと言えるでしょう。Deskjet450についての作業については、以下のサイトをご参考に(英語表記)。

http://h20000.www2.hp.com/bizsupport/TechSupport/Document.jsp?lang=en&cc=us&objectID=bpd50452

 こういう当たり前の事が当たり前にできるプリント環境に比べて、いかに多くの人がなけなしのお金を企業に吸い取られているかというのをしみじみ思いますね。ガソリン代がどうのこうのといったレベルの話ではありません。仕事でプリントアウトが必須というところなら、年間でも膨大な金額を吸い取られている現状をもっと多くの人が知った方がいいように思います。

トラックバック一覧

コメント一覧