98年8月
- 青春のポップス(NHK総合・98.8.30)
世の中はカラオケが好きで、日本テレビはまさにそんな人たちをターゲットにした『ザ・夜もヒッパレ』という番組がありますが、この番組も懐かしの外国ポップスを字幕付きで歌いまくるスタイルは同じような感じ。しかし、まあ歌番組の作り方というのはあんまり種類がないのかもしれませんが、もう少し工夫があってもいいのではないでしょうか。人気者を出さなくても、すばらしい歌唱力や演奏をする人がたくさんいるのですからそんな人をテレビで見られるようにするとかね(^^)。
- 琉球フェスティバル97(NHK総合・98.8.19)
災害などの際に緊急に放送できるように、NHKが深夜の放送を続けているというのは皆さんご存じでしょう。今回の番組も、昨年の11月に放送されたものの再放送です。実を言いますと、それこそ昨年の11月に沖縄に島唄を聞きに行っており、今回出演していた人たちを間近で見てきたのです。大阪でのコンサートの様子が映し出されていましたが、この「琉球フェスティバル」という名称を最初に使ったのは、このホームページでもご紹介している竹中労さんなのです。現在のコンサートは主催者は変わってしまっていますが、1970年代に始まった時から比べると隔世の感がありますね。といっても、私も直に見たわけではないのですが(^^;)、沖縄音楽のブームを越え、それが根付いてきたというのには感激ひとしおです。
しかし、問題もありますね。ポップミュージックに押され、民謡を引き継ぐ人がなかなか育たないことです。まあ、島唄の神様や、名人に肩を並べるというのはちょっとばかし無理があるのですから、今聞ける最高のものをできるだけ聞いておきたい。沖縄の音楽状況は今そんなところだと思います。ですから、行けるうちに沖縄には行っておいた方がいいかもしれませんよ(^^)。
- タモリ倶楽部(テレビ朝日・98.8.18)
一時は静岡での放送が中止になってしまったりした余波があるのか、こちらでの放送は一ヶ月以上も遅れてしまっている。だからホームページで最新の番組情報を取りに行ってもしばらくは放映がないという憂き目にあってしまう。
見ている人にはわかると思うが、ここでのタモリは、お昼の番組とは全く違った表情を見せてくれる。実はタモリがデビューしたのは、フリージャズの大御所、ピアノの山下洋輔さんの九州ツアーの帰り道についてきてしまい、東京のバーで、イグアナとかの珍芸を見せていたところを赤塚不二雄さんに拾われて、そのまま東京に居着いてしまったというところから始まっている。フリージャズというのはあらゆる調和をぶっこわして、おもしろいことをやりまくるというところに存在意義があると私は思うのだが、まさに初期のタモリの芸は、そんなフリージャズのおもしろさに通じるものがある。坂田明さんのおもしろさというのともつながっているといえば、少しはわかっていただけるだろうか。
このタモリ倶楽部は、そんなタモリのおもしろさを今に伝えてくれている(^^;)。ここで初めて見たタレントがメジャーになっていくのを見ると感慨深いものがあるが、決してメジャーにならないという人もいる。私から言わせれば、後者のような人の方が好きだ。前者の代表がたくさんの若手お笑い芸人や、なぜか原千晶、鈴木紗理奈などの女性タレントもいる。後者の代表として私が一押ししたいのが、漫画家の杉作J太郎さんだ(^^)。彼は、おそらくこの番組でしか見られないでしょう(^^)。
- 能代工業バスケットボール部の挑戦(NHK総合・98.8.13)
なぜ強いのか、月並みなインタビューに常勝軍団を引き継いだ監督は「環境です」と答えた。日本リーグで活躍する先輩たちと練習試合を真剣に行って、それに勝つことで自信を深める。おそらく、全国のバスケット好きな高校生も番組を見ていただろうが、他のどの高校もやっていないような厳しい練習をやっている。負けないわけである。
バスケットとの違いはあるが、私の住む静岡もサッカーの環境は一番であると常々感じてきた。今年の夏も南米とヨーロッパのクラブチームのユースを招き、国内からは日本ユース代表を招聘し、国体優勝に向けた静岡県選抜ユースが試合を行う。静岡では昔から外国勢との試合を行っており、今回のJリーグの結果も、日本代表に占める静岡県関係者の多さも、そんな環境を作り上げている周りの人たちのおかげであるといえる。
そんなわけで番組も、もう少し能代工業をとりまく地域の人たちにも取材範囲を広げて見せてほしかった。五月の連休に能代カップなる招待試合があるということだから、実際に見に行くのもいいかもしれないと少し思った。
- オグリの子(NHK総合・98.8.3〜4放送)
夏休みの特別枠でのドラマ。制作は「中学生日記」の名古屋放送局。「オグリ」とは、岐阜県の笠松競馬場からスターへの道を歩みだした競走馬・オグリキャップのことである。ドラマはオグリキャップの子「オグリダービー」が笠松競馬場にやってくることから始まる。内容については、多分深夜帯にでも再放送があると思うので詳しくは触れないが、オグリダービーに惚れ込んでしまう小学生の男子4名が良い。ただ、何で男子だけで女子を入れなかったのか。競馬を扱った作品だからなのか。原作を読んでいないので何とも言えないのですが、馬が好きな女の子を登場させても良かったような気がする。
全編、岐阜県の笠松でロケを行ったようだが、場面設定が冬ということでちょっと今の暑い季節には合わないのが残念だった。これが映画なら全然問題ないんです。しかし、テレビは一回こっきりのもの。できれば夏の物語として作って欲しかった。と、文句ばかり書いてしまいましたが、内容もしっかりしているし、久しぶりに楽しんでみてしまったドラマでした。笠松競馬にも行ってみたくなりましたし。
- 未来ナース(TBS・98.8.3放送)
深夜番組なので、もしかしたら放送日が違うかも知れません。内容は、お色気系のものなのですが、通常コーナーよりも面白いのが、「トキノ」の鈴木その子さんが登場するコーナーなのです。毎回、日焼けサロンで焼きまくった日本人離れした若い女の子を魔法のような方法で、真っ白なお姫さまにしてしまうという内容なのですが、これがわかっていてもすごい(^^;)。コーナー司会の浅草キッドが昔の「浅草橋ヤング洋品店」の周富徳さんのコーナーのように進行をしているのもいいのかも知れませんが、とにかく百聞は一見にしかず。一度見て損はないですよ(^^)。
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